ほら、忘れているね。
この、不思議が、生きる活力になるのに。
男も女も、まずは答え在りきになって、ツマラナイ味気ない世界にしてしまったよ。
それでも、青空のキャンバスに八の字に飛んでいる鳥たちに呆然としながら。
振り返って、後悔している、私がいる。
すべてが、間違っていたと。
生まれてこの瞬間まで、涙だけが真実に。
後悔しないで生きてきたと思って、思い込んで、誰の言葉にも耳を貸さず。
ひとり、仕事中、ラジオを聴きながら、「カーペンターズ」の
LPのジャケットを思い出しながら、中学時代の初恋をフラッシュバックさせ、
現在の、リアルな虚しさを、噛みしめる。
でも、呪わない、恨まない、それがおれのプライドだから。
笑うなら笑え、それ以上それ以下にもならないおれのそのまんまだから。