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津本陽著、新潮文庫刊
津本さんの作品を読もうと思いながら時が過ぎましたが、良い著書に巡り会いました。慶長時代に遡る歴史を持つ、熊野太地の鯨漁。昔、見聞きした覚えがあります。小舟に乗って沖合に到来した鯨を小さな船で追い、銛を打ち、刃差しという職能の人々が素手で鯨のいきねを止める。強大な鯨の力をかわしながら、非力な人間が挑んで行く命懸けの漁が目の前で繰り広げられているごとくに描かれています。仕留めた大きな鯨を網で包み、小さな船が群がるように取り憑いて港に引き上げようとしますが、不用意に沖に出すぎると親潮が鯨ごと流されてしまいます。
明治初期の時代を背景に、誇り高い男達が命を掛けて海に出て行くが、仕留める鯨の姿が少なくなり、太地の浜はかつての隆盛に遠く及ばぬ生活をしています。そのような人々が、困難を乗り越えて、愚直に自分達の仕事に取り組む姿と浜で待つ家族の織りなす美しい物語が描かれています。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/津本陽
https://ja.wikipedia.org/wiki/太地町
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評価は5です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
津本さんの作品を読もうと思いながら時が過ぎましたが、良い著書に巡り会いました。慶長時代に遡る歴史を持つ、熊野太地の鯨漁。昔、見聞きした覚えがあります。小舟に乗って沖合に到来した鯨を小さな船で追い、銛を打ち、刃差しという職能の人々が素手で鯨のいきねを止める。強大な鯨の力をかわしながら、非力な人間が挑んで行く命懸けの漁が目の前で繰り広げられているごとくに描かれています。仕留めた大きな鯨を網で包み、小さな船が群がるように取り憑いて港に引き上げようとしますが、不用意に沖に出すぎると親潮が鯨ごと流されてしまいます。
明治初期の時代を背景に、誇り高い男達が命を掛けて海に出て行くが、仕留める鯨の姿が少なくなり、太地の浜はかつての隆盛に遠く及ばぬ生活をしています。そのような人々が、困難を乗り越えて、愚直に自分達の仕事に取り組む姿と浜で待つ家族の織りなす美しい物語が描かれています。
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