読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

スティーブ・ジョブズ1、2

2014年09月19日 06時29分18秒 | ■読む
ウォルター・アイザックソン著、講談社刊
800頁以上に及ぶ大部の、ジョブズの評伝です。同様の書籍は何冊か読みましたが、それらは、ジョブズがアップルを追われるまでの物語でした。本書は、ジョブズが死を迎え、その人生の事績が確定した時点で書かれており、本人の希望によって、しかも本人は一切読むことなくく、内容に干渉もしないとの約束により著されたので、私は評伝であると理解しました。
生い立ちは当然として、若い日に設けた子供のことや、恋人達などの極めて個人的な事共も、ジョブズの人となりを紹介する為に記されています。恐らく、ジョブズが許したからこその著作であると思います。
著者は、極めて公正にジョブズを評価していると思います。極端な振れ幅を示す行動や身勝手な振る舞いと、それらがもたらす破壊と創造の力を事実に即して記録しています。凡人の集まりが作り出す世界は、凡人の認知の範囲でしか築けない。凡人とは真っ当な人々だと思います。真っ当でない、あるいは普通でない人々にとって、満足できない世界は、不完全で不適切なものと意識され、偏った性格故に、他者への思いや都合を感情に入れずに突っ走れるのでは無いかと思います。
最後にジョブズが、人生を回顧する場面は、著者が最も力を注いだ部分ではないかと思います。一読をお勧めしたい労作です。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/スティーブ・ジョブズ
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評価は5です。

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