OGKの新しいヘルメット「エアロブレード3」をお借りする機会があったので、使ってみた感想。
比較対象は私が唯一持っているフルフェイス「Arai RX-7 RR4」。
もう随分前にカタログ落ちしてしまっていますが、RR5よりは軽い(らしい)ので、重さ比較対象としては、丁度良いかも。
さて、その肝心の重量なのですが、普段はSHOEIのMultitecみたいな糞重たいシステムヘルメットを被っているせいで、かぶった感じでは、どっちも無茶苦茶軽いです。それでも敢えて優劣を付けるとすれば、やはりエアロブレードの方が軽いですね。
まぁ、これは頭へのホールドの仕方が違うから、人によって感じ方は異なるでしょう。RR4は内装がけっこうヘタっていますし。
頭へのホールド
エアロブレードはSHOEIと同じ方式で頬への圧迫が結構強いです。ツーリング中にガムでも噛もうものなら、間違いなく内頬を噛んでしまう。もう少し内装がヘタってくれば、丁度良くなるのかもしれませんが、新品同様の状態では、そんな感じでした。
眼鏡のかけやすさ
私は眼鏡を使うので、これはかなり重要なポイントなのですが、エアロブレード3は慣れるまで、掛けにくいです。 ただ、個人差がかなり大きいので、あくまで私の場合ですけどね。
原因は内装。耳の上の方が内装に圧迫されてしまって、眼鏡のツルが入りにくい。スポーツ眼鏡みたいにツルが真っ直ぐな物なら問題ないかもしれませんが、普通眼鏡のくるっと曲がったツルは挿入し難いですね。ある程度慣れるまで結構イライラさせられます。
あと、耳の上部分が内装に当たって、押さえられてしまうので、被ってから慣れるまで違和感があります。スポーツ眼鏡みたいに蔓が太くなっていると、慣れるのに相当時間がかかるか、先に痛みがでてくるかもしれません。眼鏡を使っている人は試着して内装の耳への当たり具合を確認した方がよいかもしれません。
シールドの開閉
Araiの無段階開閉の方が、OGKやSHOEIで採用されているギヤ式よりもスムーズで使いやすいです。 が、Araiのシールドは脱着し難いんですよね。一長一短です。
OGKのシールド開閉音の方がSHOEIよりも静かで良い感じがします。ただギヤの段数が少ないので、シールドを開く角度の選択肢は少ないです。これも好みが別れる所ですね。
個人的には全閉か、曇り防止の為に少し開けるか、全開しか使わないので、開閉音の小さいOGKの方が好みです。SHOEIは五月蠅すぎる。 シールド脱着がやりやすければ、Araiの無段階がベストですけど…
前傾姿勢の強いバイクで、シールド全開だと、エアブレード3は、シールドの下端が視界のど真ん中にくるのが、かなり鬱陶しかったですね。あとギヤ1つ分上がれば良いのになぁ…CBFやKLXみたいなアップポジションだと、全く気にならないのですが、SZRだと、かなり気になるんですよね。
他のヘルメットでも視野には入ってくるのですが、エアブレード3はど真ん中過ぎました。頭の形や目の位置で感じ方は変わると思いますが…
肌触り
AraiやShoeiとなんら変わりありません。CoolMAXを採用しているので、サラっとしてますし、変な感触もありません。 上にも書いてますが、耳の上への当たりが気になるかな。
視野
これはRR4よりも広いですね。フルフェイスの中でも結構広い方なんじゃないかな。
ベンチレーション(全開時)
RR4は額の部分が極端に冷えて、頭頂部、側頭部は殆ど冷えませんが、エアロブレード3は側頭部へのベンチレーションがかなり効きます。 おでこばっかり冷やされても、あまり気持ちよくないので、側頭部を冷やしてくれるエアロブレードの方が良い感じがします。
風切り音
ネットでエアロブレード3の風切音がかなり大きいという話を見ていたので、ある程度覚悟していたのですが、100km/hまでなら、RR4と大して変わりません。 100km/h以上になると、エアロブレード3は少しうるさいです。内装の問題かな? まぁ、そもそもAraiは空力特性悪いらしいので、静かさを比べるならSHOEIのフルフェイスと比べたほうが良いのかもしれません。
もう少し時間があれば、バイノーラル録音でもして、アップできたのですが…
高速走行時の振られ
高速走行といっても常識の範囲内ですが…前を向いている際には、そんなに差を感じませんが、斜めや横を向いた時、車線変更の為に後ろを振り返った時の振られ具合はエアロブレード3の方が、振られにくい感じがしました。 軽さの為なのか、ウェイクスタビライザーが効いているのか、分かりませんけど。
ちなみにウェイクスタビライザーはOGKのパテントで、SHOEIがそのパテント買って使ってますね。 てことは、それなりに効果はあるのかな?
塗装
十分に綺麗です。質感も問題ありません。ソリッドカラーでも綺麗に見えるってのは結構重要です。
その点は、ここ最近のOGKの上位グレードのヘルメットは随分良くなった気がします。
ただ、ヘルメット返却の際に、一箇所塗装の欠けがありました。借りた時から有ったものなのか分からないのですが、流石に他所様のヘルメットなので、ヘルメット収納袋に入れて保管したりして、かなり丁重に扱ったのですけどね…もしかしたら走行中に飛び石でも当たったのかな…
で、その欠けた部分を見ながら、塗装が硬いのかな…と感じました。硬い塗装が欠けた時の、そんな感じの欠け方だったんですよね…まぁ、ただの思いこみで、憶測です。
総評
そんな感じで、もし、今フルフェイスのヘルメットを持っていなくて、特にスネルに拘らなくても良いのなら、確実に購入候補に入ってくるヘルメットでした。本当にそれぐらい良く出来てると感じました。軽いし、疲れないし、デザインも悪くないし、なんといっても安い。
ただ、最近フルフェイスをあまり被らなくなってしまったので、どっちかっていうと、OGKならavand2の方が欲しいかな。コレにインナーサンバイザーがついてたら、なお良いかも。
って、そのまんまなのが、SHOEIからJ-Cruiseってのが出てるんですけどね。シールドにPIN LOCK fog-free sheetも付くし、ある意味最強のジェットヘルメットなんですが、値段も最強なんですよねぇ…残念な事に。
OGKのヘルメットはFF-5V辺りから突然良くなってきて、それまで殆ど気にも留めていなかっただけに、実際に使ってみると、良い意味で想像以上でした。 というわけで、今後の商品にも期待しています。
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