北海道の小さな町・黒松内から発信した田中式健康体操(T・K・T)終生二足歩行を求め 全国で実践指導中        

北海道・大阪府・奈良県の18市町村・68教室の活動風景や本部主催の田中式健康体操の活動・行事などを綴ります

[北海道今金町・田代地区に行ってきました]

2010年02月10日 | [ 講演・講習会のお知らせ ]

「運動の日常性の大切さを語る 代表 田中さとじ」

北海道瀬棚郡今金町田代地区自治会主催の
「健康づくり大会」に招かれました。
黒松内から車で約1時間、日本海方面です。


30歳代から70歳代の約30名の参加者でした。
現役を退かれた農業従事者や、現役の方の参加が大半でした。
最近このような、地域での催しに呼ばれることが多くなったのですが、
「日本の高齢社会」が進んでいることを実感させられます。


今日は、こんなお話をさせていただきました。
最初は、
「丈夫で長生き、3回患って死ぬ、美しい人生」を合言葉に、
健康づくりを実践している北海道・鷹栖町の話をしました。
(ヒトは「生まれて」「生きて」「病んで」「死ぬ」事実のなかで、
 どんな生き方をし、どんな老い方をし、どんな病み方をし、人生の
 終焉を迎えるのか。最後の最後まで「自分の始末は自分でできる自立力」
 を持ちましょう。そのために、よく動く身体づくりをしましょう。)


ふたつ目は、
「ロコモ(ロコモティブシンドローム)」についての話でした。
(運動器(骨・関節・筋肉・神経など)の働きが衰えると、日常生活の自立度が
 低下し、要介護になっていったり、寝たきり状態に近づいていく可能性が
 高くなる。よって、日常生活の中に運動を取り込むことは現在人にとって
 不可欠であり、田中式健康体操は①有酸素運動 ②筋力増強運動
 ③ストレッチ運動④バランス運動⑤腹式呼吸運動が処方されていて、ロコモ退治
  には有効な体操であること。一日でも早く運動を始めましょう。)


「骨格模型で脊柱のS字状湾曲を説明する 副代表 田中弘二」

三つ目は、
「ヒトにとって良い姿勢とはなにか」についての話でした。
(500万年のヒトの進化の過程で勝ち取った「ヒトの脊柱のS字状湾曲」を
 いつまでも保持し続けることが、老化スピードを鈍化させると共に、
 いろんな疾病予防にもつながること。日常生活の中でよい姿勢を心がけましょう。)


このような話のあと、約50分からだを動かしました。
代表の田中さとじは
「貯金は使うと減り、使わないと貯まりますが、
               貯筋は使うと貯まり、使わないと減りますよ。」と
大きな声での指導が始まりました。


「腰部筋、特に股関節に関係する筋群を円滑に動かす運動」

始終、和やかで笑い声いっぱいの講演と講習会は、無事終了しました。


講演に行く途中、北海道に移住して以来お世話になっている今金町の友人宅にも
あいさつに立ち寄ることができました。


「体操のおかげで、今日も充実した一日だったね。」と帰路の車中での反省会。
今日の道南の北海道は、あんなに降り続いた雪も一休みで、道路も乾いていて
夕方5時に無事帰宅しました。



[雪国の雪かきについて]

2010年02月06日 | [ ヒトのからだの不思議 ]

「バランス力は、運動神経の訓練と抗重力筋づくりから 2009年全道の集い」


体操の生徒さんが、「雪かきして腰を痛めたので当分お休みします。」と
連絡がありました。
北海道をはじめ東北地方での冬の生活において、雪かきは必然な生活活動です。


そしてまた、道路上での「転倒」がすごく増える時期でもあります。
「この前、玄関先で転んで腰を打った。」とか、「転んでお尻を打って、首が痛い」
などの話は日常的な会話です。


今日は、雪かきを運動の角度からお話します。
1.雪かきはてこ運動(スコップでの除雪)
  腰が支点・背、おしりが力点・スコップ、雪の重さ、上体の重さが作用点になり
  ます。
  
  言い換えますと「腰を中心にして」雪を投げることになります。
  背筋や大殿筋の筋力のない人は、腰(第3から第5腰椎)に大変な負担がかかる
  のです。

2.雪かきは無酸素運動
  雪をかきをしているときの呼吸は、どのようにしていますか。
  一生懸命になって、呼吸どころではないでしょう。
  今度ぜひ確かめてください。
  

  無酸素運動は怒責(息こらえ、いきみ)が伴います。
  (その反対に、息を吐いたり吸ったりしながらする運動を「有酸素運動」と
   呼びます)
  そのことにより、血圧が上昇し心臓への負担が増すことになります。

3.雪かきをする前に
   ●事前に、先ずは首・肩・肘・手首の関節を動かしましょう。
   次に股関節・膝・足首の関節を動かしましょう。
   そして、お相撲さんがしこを踏む格好(蹲踞姿勢)を数回しましょう。

4.雪かきの姿勢
   ●できる限り、腰を落として(蹲踞姿勢)雪をなげましょう。
    重い雪は特に、からだを捻っての雪投げを避け、投げる方向に足をスッ
    テップして腰への負担を軽減しましょう。

5.雪かきのあと  
   ●特に肩関節と股関節をしっかりほぐしましょう。雪かきで筋肉や関節が
    硬くなっています。疲労回復が早くなります。

豪雪、寒冷地の北海道では、とてもいい筋力トレーニングと心肺機能を高める
運動になりますが、やり方ひとつで関節痛が起こったり、思わぬ事故にもつながります。


特に高齢者にとって、雪かきは危険を伴う生活活動だと思ってください。