京の一枚

京都 紅葉100シリーズ 高台寺 NO.37


寺号は詳しくは高台寿聖禅寺と称する。


豊臣秀吉の正室である北政所(高台院)が秀吉の冥福を祈るため建立した寺院であり、寺号は北政所の落飾(仏門に入る)後の院号である高台院にちなむ。


釈迦如来を本尊とする禅宗寺院であるとともに、秀吉と北政所を祀る霊廟としての性格をもった寺院である。


霊屋(おたまや)の堂内装飾には桃山様式の蒔絵が用いられ、北政所所持と伝えられる蒔絵調度類を多数蔵することから「蒔絵の寺」の通称がある。








境内


創建当時存在した仏殿は焼失後再建されておらず、方丈が中心的な堂宇となっている。


方丈の西に庫裏、北に書院があるが、いずれも創建当時のものではない。


境内東側には偃月池・臥龍池という2つの池をもつ庭園が広がり、開山堂、霊屋、茶室などが建つ。


また、境内からやや離れて黒門が建つ。


庫裏-拝観順路入口に位置する。


内部は通常非公開。


玄関から垣間見える「夢」と書かれた衝立が印象的である。

方丈-庫裏の右手に建つ。


大正元年(1912年)の再建。


創建当初の方丈は文禄の役後に伏見城の建物を移築したものであった。


勅使門-方丈の南正面に位置する。


大正元年(1912年)に方丈とともに再建された。


書院-方丈の背後に建つ。






茶室


傘亭(安閑窟)(重要文化財)-境内東奥の小高い場所に位置する。


伏見城から移築したものとされ、千利休の作、秀吉好みの茶室と伝える(ただし伏見城建設は利休の自刃後)。


宝形造茅葺きの素朴な建物で、内部の天井が竹で組まれ、その形が唐傘に似ている所から傘亭の名がある。


時雨亭(重要文化財)-傘亭の南隣にあり、傘亭との間は屋根付きの土間廊下でつながれている。


珍しい2階建ての茶室で、2階南側の上段の間は柱間に壁や建具を設けない吹き放しとする。


傘亭同様伏見城からの移築とされ、千利休の作、秀吉好みと伝える。


伏見城「御学問所」に擬する説もある。


遺芳庵-方丈・書院の背後にある田舎屋風の茶室で、近世初期の茶人・灰屋紹益が夫人の吉野太夫をしのんで建てたものという。


一畳台目の小規模な茶席で、炉は逆勝手向切り 「台目」は、通常の畳の4分の3の大きさの畳。


「逆勝手向切り」は、茶室内のどの位置に炉を設けるかを指す用語。


多くの茶室では亭主から見て右側に客が座るような位置に炉を切るが、「逆勝手」は、亭主から見て左に客が座るような位置に炉を切るもので、例外的な形である。




吉野窓と称する、壁一杯に開けられた丸窓が特色である。






庭園(史跡・名勝)


小堀遠州作とされ、しだれ桜と萩の名所。


石組みの見事さは桃山時代を代表する庭園として知られる。






北庭(名勝)


伏見城の北政所化粧御殿の前庭を移築したもので、桃山時代の代表的な庭園である。








少し寄り道


掌(しょう)美術館 -境内から公道を挟んで西側、飲食店の2階に位置する小美術館。


豊臣秀吉、北政所の肖像画のほか、調度品、絵画、文書など高台寺所蔵の美術品を多数保存、展示する。


台所坂 -ねねの道から高台寺の境内へと続く道で、北政所は秀吉の菩提を弔うためにこの道を往き来したといわれる。


ねねの道 -知恵の道、神幸道と合わせて東山参道(三つの道)と言い、円山公園付近で接続して、それぞれ知恩院、八坂神社へと続く。










■アクセス


京阪電車 四条駅下車 徒歩約20分


阪急電車 河原町駅下車 徒歩約20分 


市バス 東山安井下車 徒歩約5分




■料金


一般 団体割引




大学生 600円 500円


高校生 250円 250円


中学生 250円 250円


小人  無料 要保護者同伴


30人以上団体割引


障害者無料 *通常拝観時




■住所


東山区高台寺下河原町526


■電話番号 075-561-9966




■拝観・開館時間  9:00 - 17:00


見学所要時間   約 30 分


■休日・休館 無休


■駐車場情報


バス10台分(隣接駐車場)


自家用車150台分 


拝観された方は1時間無料
























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