若い頃祖父母や周囲の老人を見て、老いていくにしたがって子育
ても終わり、自分の老後だけを考えてきっと色々なことが楽にな
っていくに違いないと思っていたものだ。
縁側でひなたぼっこをして庭の草木をみてぼんやりとしてる、孫
がきたら一緒に遊んでやって、のどかな毎日、みんな人生を超越
して達観して、どんなことにも動じないというのが私が抱いてい
た老人のイメージだった。
でもそれは違ってた、いざ自分が祖父母や両親と同様老人になっ
てみて老年期だろうが若い頃だろうが不安や哀しみや怒りや喜び
希望も感覚は生きてる限り変わらないものだ、老いるにしたがっ
て楽になるということは誤解してたのかもしれない。