親が認知症になり、介護施設や老人ホームに入所してしまい親の
家が空き家になってしまう、先日TVのニュースで認知症高齢者の
住宅が220万戸余あることが報道された、親が将来、家に戻る
見込みがないとなると思い切って売りに出そうとするのが残され
た家族の思いである。
3年前、県外で一人暮らししてる私の母が突然認知症になった、
幻覚、妄想のレビー小体型とアルツハイマーと診断され介護付き
有料老人ホームに入居、要介護3と認定され車椅子状態、これか
ら空き家の管理となると近所迷惑(空き巣、放火等の不安)にな
るし、光熱費や固定資産税、さらに老人ホームの費用のことを考
え不動産会社に問い合わせたところ、認知症になり正常な判断の
できない持ち主の不動産売買は勝手にすることができない、とり
あえず評価だけしてもらい、家屋は老朽化しており価値がないけ
ど土地だけは将来買取してくれるという返事をもらった、家の管
理は月2回、老人ホームを訪問するときに必ず寄って近所に挨拶
そして掃除を2年間続けた。
本来は母が認知症になる前に家族信託を活用すればよかったかも
しれないが生きてるときに親は相続のことには触れたがらない、
また成年後見人制度は子供が後見人になれるとは限らない、第3
者に委託した場合月2万~3万費用がかるし、通帳の管理も任せ
る形になる、裁判所の説明でも後見人制度は本人の財産を守るた
めのもので家族のためでない、正直現実的でなく断念した。
昨年3月母が亡くなり、やっと売却できることになったが、私の
場合相続は兄弟2人、まず遺産分割協議書の作成、母の出生から
亡くなるまでの戸除籍謄本の取り付け、法務局で所有権移転の登
記申請、この作業が思いのほか煩雑、それから不動産業者と連絡、
家のかたずけ、家の解体、更地の状態で売却、かたずけ、解体作
業で250万円、土地の買い取り価格300万円、ほとんど手元
に残らなかったがなんとか子供としての役目を終えた感じがした。
認知症の高齢者の住宅220万戸、2040年には280万戸と
予想されてるがもっと多くなるのではと思う、今思うと空き家を
放置してるケースが多いのは簡単に売却できない、手続きが煩雑、
きょうだいが多いと、さらに大変な気がする。