団塊シニアのひとりごと

定年退職して14年目になりました、定年後の生活で
日々感じたことを伝えたいと思ってます。

親が認知症になった時の住宅問題

2021年07月06日 | 認知症

親が認知症になり、介護施設や老人ホームに入所してしまい親の

家が空き家になってしまう、先日TVのニュースで認知症高齢者の

住宅が220万戸余あることが報道された、親が将来、家に戻る

見込みがないとなると思い切って売りに出そうとするのが残され

た家族の思いである。

 

3年前、県外で一人暮らししてる私の母が突然認知症になった、

幻覚、妄想のレビー小体型とアルツハイマーと診断され介護付き

有料老人ホームに入居、要介護3と認定され車椅子状態、これか

ら空き家の管理となると近所迷惑(空き巣、放火等の不安)にな

るし、光熱費や固定資産税、さらに老人ホームの費用のことを考

え不動産会社に問い合わせたところ、認知症になり正常な判断の

できない持ち主の不動産売買は勝手にすることができない、とり

あえず評価だけしてもらい、家屋は老朽化しており価値がないけ

ど土地だけは将来買取してくれるという返事をもらった、家の管

理は月2回、老人ホームを訪問するときに必ず寄って近所に挨拶

そして掃除を2年間続けた。

 

本来は母が認知症になる前に家族信託を活用すればよかったかも

しれないが生きてるときに親は相続のことには触れたがらない、

また成年後見人制度は子供が後見人になれるとは限らない、第3

者に委託した場合月2万~3万費用がかるし、通帳の管理も任せ

る形になる、裁判所の説明でも後見人制度は本人の財産を守るた

めのもので家族のためでない、正直現実的でなく断念した。

 

昨年3月母が亡くなり、やっと売却できることになったが、私の

場合相続は兄弟2人、まず遺産分割協議書の作成、母の出生から

亡くなるまでの戸除籍謄本の取り付け、法務局で所有権移転の登

記申請、この作業が思いのほか煩雑、それから不動産業者と連絡、

家のかたずけ、家の解体、更地の状態で売却、かたずけ、解体作

業で250万円、土地の買い取り価格300万円、ほとんど手元

に残らなかったがなんとか子供としての役目を終えた感じがした。

 

認知症の高齢者の住宅220万戸、2040年には280万戸と

予想されてるがもっと多くなるのではと思う、今思うと空き家を

放置してるケースが多いのは簡単に売却できない、手続きが煩雑、

きょうだいが多いと、さらに大変な気がする。