現役時代は毎日仕事に制約される時間が一日の大半を占めている、
同じことの繰り返しであるがそれなりにメリハリはあったものだ、
しかし退職してからは過去の習慣は通用しない。
自分がすべて決めなくてはならない、仕事を自分の人生と位置づ
けてきた人は定年後の生活をなかなか受け入れることができない
かもしれない、環境の変化を楽しむことができない。
どちらかというと刺激が少なく比較的淡々と過ぎていくのが定年
後の生活である、だからこそ日常の生活に刺激とアクセントを自
分で工夫するしかない、誰も教えてはくれない。
なかには退屈で耐えられないと働きに出る人もいる、人それぞれ
である、ただ仕事をしなくなっても職業的な業務をしなくなった
だけで知力や労力を使うことがなくなったわけではない、知識欲
や向上心がある限り学ぶことはいくらでもある。
そして日々の生活にちょっとした希望がある、愉しみがある、夢
中になるものがある、そういうものがあれば十分だと私は思って
いる、そう考えると定年後の生活は自分しだいだといえる。