COVID-19 のワクチン接種、カナダが(なにかと比較される)米英に比べて著しく遅れていることで、他山の石となりそうな報道。
- 人口100人あたりの接種済ドース、米の14、英の21に対しカナダは3.と大幅に遅れている。1回以上接種したのは人口の2.43%。80歳以上の125、優先医療従事者の55%にすぎない。
- 昨年末には7企業から人口の何倍ものワクチンを契約したとして批判を受けていた。しかし、いま認可されているファイザーとモデルナでは優先的に取り扱われなかった。
- ひとつには、前トランプ政権が禁輸措置をとることを恐れて入手先を(米ではなく)欧州にしたことがある。しかし現実は、禁輸措置の恐れがあるのは欧州の方。カナダ自体はワクチン製造能力を有していない。
- ワクチン供給の遅れが、リベラル派を直撃している。支持率・首相のイメージ・得票率ともガタ落ち。
- マニトバ州は政府を介さずに独自に200万ドース契約に動き、アルバータ州も独自に契約の動き。政府はCOVAX(途上国に不利にならないための供給システム)から入手に対する批判におわれている。
- 国内生産をおこなうため、はじめて、Novavaxのライセンス生産の契約をおこなった。しかしNovavaxは依然としてフェーズ3治験中であり、カナダ国内で生産拠点となるモントリオール工場はまだ建設中にある。
COVID禍のなかで政治が苦悩するのは、どこの国も同様です。ワクチン供給について読み違えが政権の屋台骨を揺らす。慌てて国内生産の途を探り契約するも、実効するのはまだ先、、、
日本においても、こんな政治的激震、にならないことを願っています。
Why Canada is falling behind in Covid vaccinations
The country is lagging in its vaccination plans amid a delayed deliver...
BBC News