特急〔スーパー白鳥22号〕 4022M列車 [789系車両] (函館)
天気は良いものの、冷たい強い風の拭く中、函館駅まで帰ってきた。コーヒーで温まり、お土産や弁当等を買う。東京からの乗車券は青森で途中下車しているので、みどりの窓口で函館-青森間の普通乗車券と、函館-八戸間の特急券、八戸-上野間の新幹線特急券を購入する。高いコインロッカーから手荷物を取り出してきて、いよいよ函館を後にする。今日中に帰宅するのなら、まだ函館でゆっくりしていても良いが、京都紅葉の旅から無理やり北にやって来たのは、東北新幹線全線開業後には第3セクターの青い森鉄道に移管されてしまう、東北本線八戸-青森間に乗る為である。車窓の明るいうちに乗ってしまわなければならない。函館始発八戸行、特急〔スーパー白鳥22号〕に乗車して出発を待つ。札幌からの特急〔北斗8号〕を接続。団体さんが乗り換えてきて賑やかになる。定刻に函館を出発して函館本線を進み、五稜郭から江差線に入る。
函館を出発
鰊みがき弁当(840円) 函館駅 みかど
鰊に数の子!(^o^)丿 じゅるる♪
座席は窓側だが山側。通路を挟んだ反対の津軽海峡が望める側は大半の席で日除けが下ろされている。もったいない。海は諦めて、函館で買ってきた弁当を開ける。以前、寝台特急〔北斗星3号〕で函館での停車中にこの弁当を購入した事がある。全体的に茶色で色合いは地味なのだが、実に美味しい。数の子の味付けが素晴らしい。弁当箱も経木である。ビールもすすむ。しかし単線の江差線では駅や信号場の転轍の所で列車が揺れるので、ビールの缶が倒れぬよう注意が必要。JR北海道の路線でJR北海道の車両だが、車内販売はJR東日本グループの日本レストランエンタプライズ(NRE)(旧日本食堂)の売り子さんが回ってくる。東海道・山陽新幹線では新大阪で売り子さんが変わるようになったが、同じ列車では変わらない方がいい。木古内に到着。ディーゼル機関車が見える。青函トンネル内で列車が立ち往生とかした時の救援用である。木古内からは複線の海峡線に入る。付近では新幹線の駅(高架橋?)の工事が行われていた、新青森開業の後は、いよいよ平成27年度の北海道新幹線新函館開業である。
北海道新幹線の建設が進む (知内-木古内)
青函トンネルを抜けて北海道より青森県へ。本州に戻る。列車は新中小国信号場を通過し、単線の津軽線に入る。JR北海道管内からJR東日本管内に入る。蟹田で運転停車する。津軽線も転轍の所で列車が揺れる。車内の団体客の一人が「揺れるね」と話している。反対の左の車窓に青い陸奥湾が見えている。青森が近づく。列車の進行方向が変わるので、座席の向きを変える。無人のひとつ前の座席も回転したいが、車端部の席(1A,1B)で、席と壁の間に大きなスーツケースが置いてある。通路反対側(1C,1D)も同様。函館で乗り換えてきた団体さんが置いたものだが、青森までに荷物は移動してくれないかなと思っているうちに青森に到着。自分の席(2A)と向かい合わせのままである。そこへ1Aの客が乗ってきた。座席を回転しようとするが、当然荷物が邪魔で無理である。「あなたのですか?」と聞かれたので、「たぶん団体さんが置いちゃったんでしょう」と答える。「困りますねぇ」とか言っていると、女性の添乗員さんや団体客の何人かがやってきて荷物を移動。無事に席は回転された。青森で進行方向が変わるのは青函連絡船時代の構内の配線の都合だが、東北新幹線全線開業後も、〔白鳥〕〔スーパー白鳥〕は青森で列車の方向が変わる事になる。青森-新青森間の一駅だけだから後ろ向きのままとなりそう。
新青森開業後は新幹線と在来線との乗換駅が八戸から新青森に変わるのはもちろんだが、八戸-青森間がJR線ではなくなってしまう。いよいよ東北本線八戸-青森間の乗り納めである。青森を出発した列車は複線の東北本線を快走する。ここが第3セクターの青い森鉄道に移管されるのである。浅虫温泉が近づく。この辺の海岸の見える車窓は好きなのだが、日中に再びこの車窓を眺める事があるだろうか。夜間なら寝台特急で通る事もありそうだが。
東北本線浅虫温泉
東北本線野辺地
野辺地に到着。東北本線が青い森鉄道線となっても、ここから分岐する大湊線はJR東日本に残る。唯一、JR線に接続しないJR線となる。しかし青い森鉄道線経由でリゾート列車を含めた新青森、青森、八戸からの直通列車が走る。
東北本線三沢
三沢に到着。空席だった隣の席に西洋人の御婦人がやってきた。西洋人男性2人も付近の席に座った。西洋人の年齢はよくわからないが、ひとまわりは上であろう。三沢だけに米軍関係者だろうか。以前、新岩国で前の人が切符を買うのを見ていたら、マルスの支払いに米軍云々という項目があり、ほおーっと思ったのだが、三沢がJRじゃなくなったら米軍の人はどうするのだろう。ダイヤ改正号の時刻表の索引地図を見る限り、みどりの窓口はないのだが。
東北本線八戸に到着
とうとう八戸に着いてしまった。もう東北本線としてこの区間に乗る事はないだろう。この先の在来線は新幹線八戸開業時に第3セクターに移管されている。
特急〔スーパー白鳥22号〕 4022M 函館(12:53)→八戸(15:50) クハ789-204
特急〔スーパー白鳥22号〕 4022M列車 [789系車両] (八戸)
特急〔つがる22号〕 22M列車 [E751系車両] (八戸)
弘前からの特急〔つがる22号〕も到着した。2本の特急が接続するから、新幹線〔はやて22号〕は混雑しているのか。窓側の席が取れなかったので、次の新幹線〔はやて26号〕の切符を買ってある。八戸での撮影時間が欲しかったので都合はいい。
八戸でのこんな風景は見られなくなる。八戸から新幹線に乗るのは3度目だが、東北本線特急から乗り換えるのは2度目である。盛岡が乗換駅だった頃の方が馴染みがある。
東北本線 八戸駅 (青森県八戸市尻内町舘田)
東北新幹線全線開業まで、あと11日!
乗換口
八戸が東北本線ではなくなってしまう。盛岡が終点という事になる。
新青森方を望む
駅名標は…
すでに「七戸十和田」入りに交換されているものも。
新幹線〔はやて26号〕 3026B列車 [E2系J5編成] (八戸)
八戸を出発した時には外は暗くなっていた。久しぶりの東北新幹線だが、車窓は楽しめない。車内販売の売り子さんが回ってくる。夕食は帰宅してからのつもりなので、アルコールも控える。〔スーパー白鳥〕の車内でも扱っていて、気になっていたセットがあったので購入する。
日本レストランエンタプライズ コーヒーとももレーヌのセット(400円)
ももレーヌとは桃のマドレーヌだった!
コーヒーとお菓子で寛ぐ。近くの席のおねーちゃんはビールを飲んでいる。やっぱりビールがいいなあ。列車は暗闇を疾走し、じゃじゃ麺も牛タンも食べる事なく大宮に到着した。埼京線があるので、東京西部の客が降りてゆく。大宮を出発すると、その埼京線に沿って新幹線はゆっくりと走る。何とかならんのか。荒川を渡り、東京都に入る。日暮里付近で地下へと潜り、上野に到着。列車を降りる。地下から長いエスカレーターを乗り継いで、地上へ。改札で無効印をもらい、新幹線特急券は持ち帰る。
新幹線〔はやて26号〕 3026B 八戸(16:57)→上野(20:02) E225-5
上野に到着
いずれも平成22年11月23日撮影
※切符の画像を除く
上野からは常磐線、北千住で緩行線に乗り継いで金町へ。ここが最も新松戸よりの東京都区内の駅である。改札で乗車券に無効印をもらう。彦根の途中下車印が薄かったので、その上に無効印を押されてしまった。東京都区内から東京都区内までの乗車券を持ち帰る。ぐるり切符の旅は、これにてお仕舞いである。 (おわり)
常磐線 普通 1455M 上野(20:14)→北千住(20:25) モハE530-11
常磐線緩行 普通 1901K 北千住(20:33)→金町(20:44) モハ202-112
普通乗車券 東京都区内→東京都区内(21,110円)
経路:東京→[東海道本線]→山科→[湖西線]→近江塩津→[北陸本線]→直江津→[信越本線]→新津→[羽越本線]→秋田→[奥羽本線]→青森→[東北本線]→八戸→[東北新幹線]→東京