書斎の引き出しを整理していて、古いミニ・アルバムを見つけた。
アメリカ転勤時代の私達夫婦や、アジリティ競技会で走るTABIの写真がいっぱい。みんな、若かったな。あの頃は、楽しかったな。
つい、涙がポロポロ出てきてしまった。夫もそれを見て、涙。二人で抱き合って涙、涙。あの子を失って早や7年がたとうとしているのに、今も悲しみが止まらない。
そして思った。
あの子の思い出を語り合い、この悲しみを分かちあえるのは、世の中広しといえどもこの人しかいないのだ、と。いろいろ夫には不満があるが(苦笑)、二人で一緒に生きていくしかない。
TABIが子犬のころ、私達が派手な喧嘩をしていると、あの子は困ったような顔をして小さくちじこまっていたものだ。その様子がいじらしくて、私達は喧嘩を止めてしまう。すると、あの子は喜んで私達の顔をぺろぺろなめるのだった。
お星さまとなった今でもなお、あの子は私達のかすがいになってくれている。