東海道歩き一泊二日の旅の二日目。昨日は亀山駅の近くのホテルに泊まり、フロントで紹介された居酒屋で食事をしました。初めての土地で暖簾をくぐるのは勇気がいりますが、これも旅の楽しみの一つ。店の方も親切で美味しい料理を堪能しました。特にジビエ料理のイノシシのスペアリブは最高。30キロ歩いた疲れも吹っ飛びました。
今日の行程は桑名まで。京都を起点とした東海道歩きは桑野の七里の渡しでひとまず完結。次は宮から始める予定にしています。亀山から庄野へは鈴鹿川に沿って歩いてきましたが、庄野から石薬師宿までは近く4キロほど、丘陵地帯を歩きます。途中、真言宗の古刹石薬師に参拝して道中の安全を祈願。石薬師から木田町大谷までは、家々の軒先にかけられた歌人で国文学者である佐々木信綱の歌を詠みながら歩くことになりますが、気持ちのよい道でした。
「ありがたし今日の一日もわが命 めぐみたまへり 天と地と人と あめ・つち」
采女一里塚を過ぎると杖衝坂という急坂を一気に下ります。この坂は日本武尊が剣を杖代わりにして越えたとの言い伝えがある坂で、芭蕉も「歩行(かち)ならば 杖つき坂を 落馬かな」(笈の小文)と発句しており、「馬かりて杖つき坂上るほど、荷鞍うちかへりて、馬より落ちぬ」との説明が添えられています。確かに芭蕉も馬から落ちるほどの急坂でした。次は四日市頑張ります。