甲斐善光寺から10分位歩いたところに東光寺があります。臨済宗妙心寺派のお寺。寺の縁起には、武田信玄が臨済宗妙心寺派に帰依し、京都五山に倣い「甲府五山」(長禅寺・東光寺・法泉寺・能成寺・円光院)を開いたとあります。
そしてこのお寺は、建長寺の開山 蘭渓道隆とも関係があるとのこと。あの蘭渓道隆は元寇の際にスパイの嫌疑をかけられ甲府に配流されたとありました。鎌倉幕府5代執権 北条時頼の信頼の厚かった禅僧。日本は蘭渓道隆などの渡来僧から中国や蒙古の情報を入手していたと思っていましたのでちょっと意外でした。
山門をくぐり真正面に仏殿があります。この建物は山門、鐘楼とともに第2次世界大戦の甲府大空襲時も焼失を免れ、解体修理されたのち今の美しい姿になりました。また庭園は蘭渓道隆が造ったと伝わる池泉鑑賞式庭園で、大小の石が上手く配されています。全てによく手入れされており、気持ちよく拝観させていただきました。