前回のメトネルに続き今日もナクソスです。「誰?」と言いたくなるようなマイナー作曲家まで幅広くカバーするナクソスですが、今日のモリッツ・モシュコフスキもなかなかの上級編ではないでしょうか?19世紀後半に活躍したユダヤ系ポーランド人の作曲家で生前はそれなりの名声を得たようですが、今ではほぼ忘れ去られた存在です。ただ、今日ご紹介するピアノ協奏曲ホ長調は知る人ぞ知る名曲として一部の愛好家から熱い支持を受けています。作曲は1874年。ロマン派音楽が何の留保もなく評論家から大衆まで受け入れられていた時代で、本作も最初から最後まで美しいピアノの響きと華やかなオーケストラサウンドに彩られています。難解な旋律は一つもなく、同時代のブラームス等のような重厚さとも無縁で、ひたすら素直でロマンチックな曲作りが持ち味です。
曲は4楽章形式で、通しで40分弱となかなかのボリュームです。聴きどころは何と言っても第1楽章で、冒頭の木管楽器の奏でる優しい音色に引き続き、ピアノがロマンチックな主題を奏でます。この旋律が本当に美しく、脳内でも繰り返し再生されるぐらい頭にこびりつきます。第2楽章はアンダンテでやや暗めの出だしですが、中間部で夢見るような美しい主題が現れます。第3楽章は一転して軽快なスケルツォで、跳ね回るようなピアノが印象的な愛らしい曲調。終盤はオーケストラも加えてフィナーレのような盛り上がりです。ただ、曲はここで終わらず、第4楽章へ。こちらも快活なテンポのアレグロで、きらびやかなピアノ独奏がオーケストラを牽引して行き、途中で第1楽章の主題を再現しながら正真正銘のフィナーレへと突き進みます。
演奏はナクソスのポーランドものではすっかりお馴染みのアントニ・ヴィト指揮ポーランド国立放送交響楽団、ピアノはマルクス・パヴリクとか言う人です。このCDにはカップリングとして「異国から」と言う6曲からなる組曲が収録されています。タイトル通り「イタリア」「ドイツ」「スペイン」など各国をイメージした曲ですが、正直それほど印象に残るメロディはないのでパスしてもいいでしょう。ピアノ協奏曲だけで十分満足できる内容です。
曲は4楽章形式で、通しで40分弱となかなかのボリュームです。聴きどころは何と言っても第1楽章で、冒頭の木管楽器の奏でる優しい音色に引き続き、ピアノがロマンチックな主題を奏でます。この旋律が本当に美しく、脳内でも繰り返し再生されるぐらい頭にこびりつきます。第2楽章はアンダンテでやや暗めの出だしですが、中間部で夢見るような美しい主題が現れます。第3楽章は一転して軽快なスケルツォで、跳ね回るようなピアノが印象的な愛らしい曲調。終盤はオーケストラも加えてフィナーレのような盛り上がりです。ただ、曲はここで終わらず、第4楽章へ。こちらも快活なテンポのアレグロで、きらびやかなピアノ独奏がオーケストラを牽引して行き、途中で第1楽章の主題を再現しながら正真正銘のフィナーレへと突き進みます。
演奏はナクソスのポーランドものではすっかりお馴染みのアントニ・ヴィト指揮ポーランド国立放送交響楽団、ピアノはマルクス・パヴリクとか言う人です。このCDにはカップリングとして「異国から」と言う6曲からなる組曲が収録されています。タイトル通り「イタリア」「ドイツ」「スペイン」など各国をイメージした曲ですが、正直それほど印象に残るメロディはないのでパスしてもいいでしょう。ピアノ協奏曲だけで十分満足できる内容です。