億超え凄腕個人投資家は「四季報」の株主欄から何を読み取っているのか
横這勝利氏。爆上げ銘柄やTOB銘柄を次々的中させ、資産は激増。昨年15億円を突破した。
経営者が株主目線の経営を行っているか。また、大株主は今後、何を仕掛けてくるのか。「株主欄」から予想する。
「増資」とは一般的に、新株を発行してお金を集めることを指す。既存株主からすると、新しい株が突然誕生してしまうため、希薄化して自分が持っている株の価値は下がってしまいがち。そのため、「増資」は既存株主からあまり好まれない資金調達法となっている。
ところが、「株価が上がる可能性が高い増資がある」という。「第三者割当増資」だ。
「これは、特定の第三者に新株を渡して、資金を調達する増資のこと。もしこの“特定の第三者”が、内部の事情をよく知る人間だったら……。何か意図があるのではないか、と勘ぐってしまいますよね」
ドン・キホーテの不動産管理などを手がける日本アセットマーケティングは、親会社のドンキホーテHDに対し第三者割当増資を発行し、親会社の実質保有が約82%になっている
「大黒屋HDは社長が自分で新株を引き受けて、現在20%ほど持っていると思われます。社長自ら株を持つということは、配当金を出すか、株価を高くして売ることで利益を享受しようとするはず。株主泣かせの経営者もいるなか、経営者自ら、僕ら株主と同じ目線で経営を考えてくれるということです」
株主優待株
『優待利回り』で最低でも1%はほしいところ。もちろん絶対条件として、PBRが低く純資産が高いこと、経営に不安がないことも必須。財務状態がよく内部資産が潤沢にあるからこそ、株主優待や配当を出すことができるんです」