🌸ロシア、崩壊の予感
☆ロシア周辺諸国の離反が始まっている
☆自由・民主主義、市場経済を基本とするOECD諸国
*世界のGDPの半分以上を占めている
*ウクライナ戦争で、OECD諸国は結束を強めている
*中国、インド、ブラジル等々ばらばらで無極状態
☆OECD諸国を中心に
*自由・民主主義の維持、集団安全保障体制の強化を維持すれば
*ロシア制裁を進めればロシア崩壊する
⛳「ロシア帝国」の急拡大とその反転の繰り返し
☆ロシア国は、モスクワ大公国という小さな都市国家から出発した
*ロシア国、17世紀にウラル山脈を越えた
*18世紀ウラジオストックと周辺の沿海地方を清朝から取り上げた
*ロシア国その間、自由と民主主義、市場経済が定着しなかった
☆ロシア国、いつも力で社会を抑えつけては停滞を強め
*戦争で敗北、大衆、地方、周辺衛星諸国の離反を招いて自壊していた
☆19世紀半ばのクリミア戦争結果
*軍隊が発砲する「血の日曜日」事件が起こる
☆1917ロシア革命で権力を掌握したレーニン
*第1次世界大戦から足を洗って国内征圧に専念するべく
*領土を大幅に譲ってドイツと講和
*極東では「極東共和国」を独立させて
*シベリアに出兵した日本との緩衝国とする
☆1991年モスクワでの保守派クーデター失敗を受けて
*ソ連の一部に過ぎないロシア共和国の大統領エリツィンが台頭
*ソ連の諸共和国には「主権を欲しいだけ取れ」とけしかけ
*ソ連邦大統領のゴルバチョフ追い落としをはかった
*連邦諸省庁は職員への給与支払いにも事欠き
*幹部は次々にロシア共和国の省庁へと移っていった
☆エリツィンは「ソ連の消滅」を一方的に宣言
*ソ連は解体して、今に至るのだ
☆今のウクライナ情勢から
*ロシアでの分裂と崩壊の予感が漂い始めた
⛳収拾しようのないウクライナ戦争
☆ロシアのウクライナ作戦は先が見えない
*攻撃開始時の作戦があまりにもまずかった
*ロシア軍は戦車を600両以上、将軍クラスの司令官を10人弱失う
*ウクライナ方面のロシア軍、作戦行動が不可能になる打撃を受けている
☆ウクライナ軍は守りに強い装備を持っている
*米国などから提供されたスティンガーという「携帯ミサイ」
(たった1人で持ち運び、発射ができる)
*ロシアのヘリコプターや軍用機を撃墜している
☆ウクライナ黒海沿岸に迫ったつもりのロシア揚陸艦
*ウクライナ軍に撃沈された
*ロシア黒海艦隊の旗艦=司令艦「モスクワ」も撃沈された
☆第1次世界大戦以来の戦車の時代は終焉を告げているのに
*ロシア軍はそれに対応していない
☆ロシア軍はキーウ周辺から引き揚げて
*ウクライナ東部の完全制圧に目標を転じた
*戦車がもう効かないから、大砲で集中砲火を浴びせて
*都市を「地表から消し去る」作戦に転じた
☆大砲を発射すると
*その位置はウクライナ軍が米国からもらったレーダーで探知
*ドローンも使ってその位置めがけて長距離砲
*ミサイルを発射して撃滅することができる。
*ロシア軍はウクライナ東部を簡単に制圧できない
☆ウクライナ東部を制圧して停戦に至ったとしても
*よたよたの勝利ぶりで
*ウクライナを中立化、武装解除することはできない
☆西側のロシア制裁は恒久的なものとなる
⛳2倍のインフレ、致命的な対ロシア制裁
☆制裁で主なものはまず、通貨ルーブルの弱体化
*米国、西側諸国は、自国の銀行にロシアが預けている通貨を凍結した
*ロシアの外貨準備総額の半分に相当する約3000億ドル
*ロシアは、ルーブル下落を防止する介入のための資金を大きく失った
☆今でも続くEU等への石油・天然ガス輸出の収入
*1ドル70ルーブル台と、ウクライナ戦争以前の水準に近づいた
*いつまでこれを続けられるかはわからない
☆ルーブル下落が起きると、ロシア国内のインフレは高進する
*ロシアは耐久消費財のほぼすべて、生産財の一部を輸入に依存している
*大衆の実感インフレ率は2倍以上になるだろう
⛳「無効化」されるロシア経済の命綱
☆制裁としてSWIFTからの放逐
*銀行間のグローバルな送金・決済を迅速にできる仕組みSWIFT
*SWIFTから放逐されても、貿易が全部止まるわけではない
☆しかしロシアで操業する外国資本
*ロシアで稼いだルーブルを海外へ送金しにくくなる
*外国から入れる商品、部品の支払いも不安定になる
*外国の企業は文字通りなだれを打って、ロシアでのビジネスを停止する
☆ロシアの命綱である石油・ガスを無意味なものにする西側の企てだ
*石油と天然ガスは、ロシア政府歳入の50%以上を占めてきた
*この富から派生する商業等のサービスも含め
*ロシア経済は韓国に伍する(人口は韓国の約3倍)程度
☆EUの企業はロシア原油の購入を既に控えている
*ロシアは、EUに代わる大口の顧客を見つけることはできないし
*買いたたかれることだろう
⛳2024年、大統領選挙の暗雲
☆現在、プーチン大統領の支持率はなんと90%に迫る
☆クリミア併合の場合、ほぼ同時に原油価格が暴落
*ルーブルも暴落してインフレが激化
*ロシア国民の実質可処分所得は右肩下がりとなる
*支持率も、ウクライナ戦争前には60%強にまで下がっていた
☆2024年には大統領選挙がある
*緊急事態を宣言して大統領選を無期延期しろという声もある
*それは国民の反発、世界からの非難を招くだろう
☆選挙を決行すれば、プーチンはもう当選できない
*西側は、「リベラルで自由・民主主義勢力の台頭」に期待する
*ロシアではこうした連中は10%もいるかどうか
☆国民は、自由・民主主義と市場経済を標榜したエリツィン政権
*大混乱を起こし、デフォルトで任期途中の退陣
*これで現れたのがプーチンに至ったことを覚えている
*リベラル勢力はロシアの主流にはなれないのだ
☆これまでプーチンの力の基盤になってきたシロビキたち
*公安警察や軍の連中は、プーチンに替わる神輿を探すことだろう
⛳地方離反-ロシア分裂の可能性
☆憲法上は、大統領が任期途中に退いた場合
*首相が代行に就任して3ヵ月以内に選挙を行う
☆エリツィン・ロシア共和国大統領とゴルバチョフ・ソ連邦大統領の争い
*こうした中央権力の弱化がまた露になるかも
*ロシア政治の重要な変数、「地方の動き」が問題になってくる
*ロシアは1つの国として機能しなくなる
⛳ロシアを怖れ、ロシアを見限る周辺諸国
☆ソ連崩壊後、もともと西欧文明に属していたバルト3国
*EU、NATOに入って、ロシアとは訣別した
☆その他の共和国は時にはロシアに盾突きながらも
*貿易ではロシアへの依存関係を続けたし
*一部の国にとってはロシア軍が頼りになる存在だった
☆ウクライナでさえ、最近までロシアが一番の貿易相手だった
*アルメニア、タジキスタンにはロシア軍師団が常駐して
*同盟関係を維持してきた
*キルギスにはロシア軍の空軍基地がある
☆「経済は中国でも、安全保障はロシアが切り札」
*中央アジアでは通り相場だった
☆ウクライナ戦争で
*「ロシアは武力で侵入してくる恐ろしい国」
*「ロシア軍は弱くて頼りにならない」意識が広がっている
☆中央アジアのカザフスタン
*中央アジア随一のGDPを持つ大国の足元がどうも定まらない
*カザフスタンは以前から他の旧ソ連諸国と同様
*ロシアのクリミア併合を認めていない
*更に、カザフスタンは実質的にロシア制裁という踏み絵を踏んだ
☆プーチンは、ソ連崩壊の力学をウクライナで止めようとして
*ロシア崩壊のスイッチを押してしまった
*中国、インドなどは当面、ロシアを守っているが
*ロシアが沈んでいくにつれて、見放していくだろう
(敬称略)
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⛳出典、週刊『現代ビジネス』
ロシア、崩壊の予感
(ネットより画像引用)
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