番外)タイリクバラタナゴ

 数年前から水槽でタイリクバラタナゴを飼っています。繁殖の時期になると、オスの婚姻色がとても美しい。バラタナゴのバラは「薔薇」の意味だそう。メスのお腹からはブルーの産卵管がとびだしています。
 せっかくだから、繁殖に挑戦したいんですけど、タナゴはめんどうなんですね。生きてる二枚貝のなかにしか、タマゴを生まない。清荒神参道のペット屋さんに二枚貝を売っていたんですよ。衝動的に買ってきて、水槽にいれました。
 1匹のオスが貝のそばについてテリトリーを守り(写真)、ほかの魚を近づけません。メスが近寄ろうとしても追い払う。おいおい!
 1週間ほどたってから、外のスイレンの容器に貝を移しました。そのまま水槽においたのでは、稚魚が孵っても、親に食べられてしまいます。ボウフラ除けにスイレンにも金魚を放していますけど、スイレンのすきまで生き残る可能性があるでしょう。しかもここの水は植物性プランクトンで青くなっています。二枚貝にとってはそれが食べもの。
 それから数週間、すっかり忘れていたんですけど、今朝、何気なしに覗いたら、スッと動く小さな影……。やったあ! まずは金魚をほかに移し、それから稚魚をすくいにかかりました。8㎜から10㎜といったところで、全部で10匹。もっとたくさんいたんでしょうけど、生き残ったのはそれだけ。
 水槽の一角を囲って稚魚を飼うためのネットを買ってきて、そのなかに放しました。しばらくは楽しめるでしょう。つれあいが、「またはじまったな」という顔をしています。
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ふしぎな本能 (高見)
2008-08-09 10:34:55
あれから1週間がたち、稚魚もずいぶん大きくなりました。2匹、減りましたけど。
ひょっとしたらもう1度、と考えて、あの二枚貝をタナゴの水槽にもどしました。ただ砂にもぐっているあいだは、タナゴたちは気にしませんが、ちょっと貝を開いて、なかの白いものがみえると、1匹のオスがその近くに陣取って、テリトリーを守ります。べつのオスが近づくと、まるでブロックするように、からだを張って、押し退けます。近づくのがメスでも追い払う。まるで貝に恋をしているよう。まあ、たしかに、見た目にセクシーではありますけど。これも刷り込まれた本能でしょうけど、ふしぎなものですね。
 
 
 
また孵りました (高見)
2008-09-04 07:36:16
まえのコメントのように、タナゴの水槽に5日間ほどおいた貝を、スイレンの容器に戻しておきました。すると、8月31日、体長8~10mmほどの稚魚が9匹孵っていました。ラッキー。私はその翌日から中国でしたので、このとき見落としたら、みな金魚に食べられたかもしれません。
 
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