160)厳寒の冬

 春節(旧正月)を前にとんでもないニュースがありました。中国の南部が厳しい寒波に襲われ、死者まででたといいます。寒さへの備えがありませんから、たいへんです。香港在住の私の友人も、あわてて暖房器具を買いに走ったけど、入手できたのはドイツ製の電気毛布だけだといっていました。
 大同のようすを電話のついでに聞きました。寒いそう。最低気温が零下30度と、歴史上の記録を2度下回りました。その日の最高気温は零下16度。でも、こちらは寒さは慣れっこ。備えはあります。ただし石炭価格が高騰したため、暖房の温度設定が低く、そのために寒いそうです。
 大同は空気が乾燥しているため数字ほど寒く感じません。風がなく太陽がでていれば、零下10度といっても寒くありません。農村では老人たちが土塀に寄りかかって日向ぼっこをしています。
 風が吹くと、とたんに寒くなります。昨年末に大同県の遇駕山村を訪ねたおりは、標高が高いうえに風が強くて、耳がちぎれるように痛みました。零下12度のところに5メートルの風が吹くと、体感温度は零下25度。8メートルの風だと零下30度です。ブルブル!あわてて車に逃げ込みました。
 私たちの実験林場も寒さに凍りついていました。雪はほとんど降りません。広葉樹はすべて落葉しています。マツなどの針葉樹は葉はつけていますが、茶色っぽく変色して元気がありません。春までもう少しのしんぼうです。
 【写真】私たち実験林場「カササギの森」の中心部。寒さに凍りついている。
(2007年3月5日号)
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