113)雨の季節

 黄土高原の7月は雨期です。といっても降ってくれる保障はなく干ばつの年が多いのです。今年は大同市北部の大同県は雨が少ないのですが、南の霊丘県などは恵まれています。トウモロコシの背丈は例年よりずっと高く、豊作を期待できます。
 山の緑もことしほど濃いのはこの地方で初めてみました。喬木は少なく草と灌木が中心ですが、雨のためだけでなく、放牧禁止が効果をあげ、植生が回復してきたおかげです。
 でも、龍の神様にお願いがあります。雨はありがたいのですが、もう少しおだやかに降らせてほしいのです。流れ込んだ土砂で埋まった畑をあちこちでみました。作物ももちろんだめです。少しでも救い出そうと、土を掘り返している農民の姿が哀れでした。
 大粒の雹(ひょう)も降ったようで、トウモロコシの葉が乱れ髪状態。鶏卵大のものが降ったところもあるそう。強い突風も吹いたようで、作物だけでなく、電柱が何本も倒れていました。
 街でのことですが、私も大雨にあいました。1時間に80ミリ。排水が考慮されていないため道路に50センチも水がたまり、何十台もの車が水浸し。
 雷(かみなり)もすさまじいものです。落雷が四方八方で3時間もつづきました。私たちの苗圃や林場では、この日を含め計4回も変圧器に落雷があり、1回は本体が大破しました。ありがたい雨ですが、局部ではこういうことが起こります。
 【写真】流れ込んだ土砂に埋まったジャガイモを掘り出す農民。
  (2006年8月15日号)
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