四国の2座目は徳島の最高峰、剣山だ。今日も元気なユディットさんと一緒に登る。彼女は相当なタフガールで、アプローチの悪いバス利用で苗場山を11時間でピストンしたり、天白走友会(名古屋ご在住)に所属、ハーフを1:59で走るなど、頼もしいことこの上ない。今回もテント泊のため、装備一式背負っての登山だ。
しかし、こんな感じで視界全く無し。
朝8時、天気は雪、気温は標高1,200mの劔神社でマイナス1度と高め。明け方から湿った雪が降り続いているため、ある程度のラッセルが予想され、また、眺望は全く期待できない。しかし!ピークハント中の我々に天気は関係ない。
春の三寒四温で踏み跡は凍り、その上に新雪が被さるため歩きにくい。
まずは夏期営業の剣山ケーブル(リフト)の西島駅に向かう。シーズン中は、ここから多くの登山客が山頂を目指すのだろう。ここにはテントサイトもあり、徳島や瀬戸内の夜景を楽しみながらキャンプができそうだ。
ここから大剣神社本宮に向かう。ここは昨夜お世話になった劔神社の奥宮だ。
ここから山頂までは、神主さんのアドバイスに従って、尾根を直登してショートカットだ。適度に締まった雪で僕の軽アイゼンでも難なく山頂へ。
晴れていれば、ここから昨日同様、なだらかな笹原の向こうに瀬戸内、淡路島、紀伊半島、さらに見通しが良ければ大山まで見えたことだろう。
しかし、こんな感じで視界全く無し。
山頂には剣山(神社)本宮があるが、ここは劔神社、大剣神社とは別なものなんだそうだ。神社は古くから地域に密着して数多く存在しているが、その奥宮が置かれる山のいただきは、各地域がより集まる場所でもあり、いろいろな神様がいらっしゃるのだろう(劔神社神主さんの話しを総合するとこうなる)。
下山後、あのトンネルで簡単に昼食を済ませ、徳島市に向かう。全面通行止めの県道も無事に通り抜け、途中、神川温泉(目眩がするほど素晴らしいアルカリ性温泉¥600)であたたまり3:00、今回の旅の終着地に。ここからユディットさんは高速バスと新幹線で名古屋へ、僕はフェリーで東京に向かう。
彼女は誰にでも話しかけて、すぐに友だちになれる、明るいひとだ。日本語も流暢だが、日本での登山は情報が全て日本であることと、アプローチに鉄道、バス利用が多く、この情報をどのように入手すればいいのか分からず苦労したそうだ。確かに、日本人の僕でも悩むことが多い。もっとも悩むこと自体が楽しみとも言えるが。アメリカのMt.Hoodで季節を間違えた事を、今改めて思い出した。外国で何らかのアクティビティをしようと思うなら、情報をどうとるのかが一番難しく、そのことが最も重要だという事をだ。最近、地図ガイド(これまた完璧に日本語)に加えて、App、YouTubeなど情報が多様になってきて便利。これからの時代は、物事の調べ方を知っているか否かが大事、と言われるのも頷ける。
こうして九州、四国ツアーが終了した。2/13深夜に出発し、25日朝東京着。のべ13日、2船中泊、8車中泊、2宿泊施設泊。走行距離約1,500km、百名山7峰プラス1の8座に登山。ほぼ予定通り、怪我、事故なく終えることができた。これで西日本の百名山は終了、東日本残すところ36座となった。九州、四国の山々とみなさん、お世話になりました!ありがとうございます!
今回天気の悪かった久住、剣山にはまた機会があればぜひ登りたい。両山とも広大な山頂部とそこからの眺めが素晴らしい。加えて可能なら歩きたいコースは、久住の縦走ルート、祖母頂山系の縦走ルート、高千穂峰-新燃岳-韓国岳縦走ルート。山歩きには際限が無いようです。
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