From mitsuzawa northeast

横浜FCと横須賀・神奈川のローカルフットボールシーンを気ままに応援する日記。時々故郷・静岡県東部のフットボールなども。

第88回高校選手権静岡県大会 決勝T1回戦 飛龍vs藤枝東

2009-11-20 | 静岡県東部&伊豆フットボール(観戦記)
第88回全国高校サッカー選手権大会 静岡県大会決勝T1回戦
2009.11.14(Sat) 13:30KO (40分ハーフ)
会場:アウトソーシングスタジアム日本平
観衆:500人(目測)
飛龍高校53-13藤枝東高校
2-2
得点者
澤上
澤上
遠藤

澤上
杉山
時間
0分
3分
10分
35分
63分
70分
73分
79分
得点者



柴田


蓮池
大井


飛龍・スタメン4-4-2 ()内は学年・前所属チーム

GK 1光安(3年・アスルクラロ沼津)
DF 5滝口(3年・アスルクラロ沼津)
   4安倍(3年・アスルクラロ沼津)
  15重綱(2年・FC VERDURE)
   3土屋(3年・NFC)
MF11粢田(3年・アスルクラロ御殿場)
   6星川(3年・アスルクラロ沼津)
  10杉山(3年・アスルクラロ御殿場)
   7遠藤(3年・アスルクラロ沼津)
FW 9川口(3年・長泉アミーゴス)
  18澤上(1年・桜FC(奈良県))

     18澤上  9川口

7遠藤  10杉山  6星川  11粢田

3土屋  15重綱  4安倍   5瀧口

         1光安

飛龍・選手交代
60分  2岩田(2年)→7遠藤
65分 17後藤(2年)→11粢田
75分  8池造(3年)→5瀧口
79分 12三宅(3年)→4安倍



藤枝東・スタメン4-4-2

GK 1袴田(2年)
DF 7大井(3年)
   3太田(1年)
   5海野貴(3年)
   4加藤(3年)
MF19内藤(3年)
   6斎藤(2年)
  10蓮池(3年)
   8海野智(2年)
FW23安間(3年)
  22柴田(2年)

     23安間  22柴田

19内藤  6斎藤  10蓮池  8海野智

 7大井  3太田  5海野貴  4加藤

         1袴田

藤枝東・選手交代
41分 11伏木(2年)→19内藤
41分 18長田(2年)→6斎藤
64分 21矢野(3年)→23安間
68分  9大井(3年)→22柴田




飛龍高校の後輩部員による応援団。セカンド(ファースト?)ジャージは
どうもスペイン風味っぽい。

清水東vs暁秀の試合から引き続き見た第2試合。
数年前に沼津学園高校から校名を変えた飛龍高校と
藤枝の名門・藤枝東高校との1戦。
飛龍サッカー部の後輩応援団はチームコールに
「ぬまーづがくえん!!」とコールする。
オイラのような旧い世代には新しい校名より沼津学園=ヌマガクで
通っていたので、旧校名(今では学校法人名か)の方が耳によく馴染む。

飛龍を観るのはこれが初めてとなるので、2次リーグ3戦で合計17得点を
奪った実力はどれほどのものか、またネットで噂になっていた飛龍の1年生FWは
どんな選手なのか?密かに1回戦で最も注目された試合は13時30分にキックオフ。

さてこれからノートに両校のフォーメーションのチェックと行こうかと思った
開始10秒。飛龍のロングパスにDF裏を抜け出た噂の1年生FW18澤上が
いきなりゴールを決める!!!
この時ノートに視線を落としていたので最初は何が起こったか分からなかった(汗)
鮮やか過ぎる先制点で勢いづく飛龍。3分には飛龍3瀧口のロングパスを受けた
澤上が再びゴール!!!藤枝東が立ち上がりの集中を欠いていたこともあったけど
藤枝東にとっては痛い先制パンチを2発も受ける形になった。
それにしても飛龍18澤上、あの決定力と体の強さはハンパじゃない。
噂はまさにホンモノだった。

飛龍が凄いのは澤上だけではないのはその後の展開を見ても十分に分かった。
澤上よりも、むしろ彼を支える攻撃陣のメンバーの個人能力の高さにも注目する。
澤上と2トップを組む川口航は労を惜しまない豊富な運動量と
チェイシングの激しさ、ボール扱いもまた上手い。澤上が守備をサボっても
彼が澤上の分までカバーしてしまうくらいだ。ボールを触ったときよりも
ボールの無い所でいい働きをする選手のように感じた。
澤上は川口より少し下がったポジションでプレーすることが多かった。
9分には澤上のスルーパスに反応した9川口の決定的なシュートはポスト直撃。
ゴールラインを伝うようにボールが跳ね返り惜しくもノーゴールだったが
3点目となってもおかしくないゴールで、これで主導権は完全に飛龍のものに
なったかと思った。

その1分後、勢い、内容ともに余裕が出てしまったのか飛龍はGK光安が
味方バックパスの処理を誤って藤枝東22柴田に1点献上してしまう。
その失点には唖然とするばかりだが、むしろ集中すべきところを飛龍が
藤枝東を相手にあまりにも自信に満ちた余裕綽々なプレーを見せることに
オイラは驚きを隠せないでいた。
こんなこと、10年前の静岡東部の高校レベルでは絶対に到達できない
クラスの余裕っぷりであるはずだから・・・。
大胆不敵にも限度があるだろうとツッコミたくもなったけど(笑)

ここまで内容(組織より個人技術で上回っている意味で)に余裕が出来ると
なんだか藤枝東の方が、かつて静岡東部の弱小校のように見えてくるから
不思議な気分になってくる。藤枝東はその後はDF陣が何を恐れたのか
かなりの頻度で自陣でのポカミスを連発。そのミスに漬け込んで飛龍は
9川口や10杉山がフィニッシュまで持っていくがいずれもシュートは
GK正面に。


35分、飛龍7遠藤のゴラッソを祝福する飛龍イレブン

そして35分、飛龍にもの凄いゴールが生まれる。
左サイド自陣でボールをカットしドリブルで持ち込んだ7遠藤がPA角付近で
対峙した藤枝東DF加藤をまたぎフェイントであっさり抜いて勢い良く
放ったシュートが藤枝ゴール右隅に突き刺さる!!!
ビビッた。マジで。超凄え!!!
この日観に来たお客さんは、ここまでで既に有料チケット代(1000円)の
元を十分取ったと思う(笑)それくらい見事なゴール、まさにゴラッソだった。


ただし飛龍の弱点は、先に述べたようにその余裕綽綽過ぎる試合運びだろうか。
ドリブルなど個人能力は高いが、パスで繋ぐ組織力は藤枝東の方が上なので
ポゼッションで繋がれると、どうしても陣形が間延びしDFラインが
下がってしまう。
前半ロスタイムにはPAで相手選手を倒してしまいPKを献上。
しかし藤枝東のPKは飛龍GK1光安が弾き出す!!
これが決まれば流れが藤枝東に傾いたかも知れなかっただけに、このセーブは
大きなポイントとなった。


後半はボールポゼッションでは藤枝東と飛龍は五分五分くらい。
飛龍は守りに入るとボランチが下がってきてしまうのがややまずいかなと。
その辺りはまだダークホースから強豪レベルとして認められるまでの
1つの課題なのかもしれない。
62分、飛龍11の右からのクロスをファーサイドにいた18澤上が
流し込んで飛龍4点目!澤上はハットトリック達成!!
この澤上という選手、1年生ながら本当に落ち着いている。





さらに飛龍の攻撃で圧巻だったのは69分に見せた10杉山のゴールシーン。
ドリブルでゴール前まで持ち込むと藤枝東DFを個人技で交わしてゴール左隅へ
ズドン。これで5-1とし藤枝東に止めを刺した。
前半の7遠藤といい、この杉山といい前を向けば何かをやってくれると思わせる
中盤の選手が静岡東部のチームに2人もいるのを見たのは、これが初めてかもしれない。


終盤、藤枝東も飛龍が交代選手を投入し、動きが止まったところで
2点追い上げたが反撃もここまで。
序盤にゴールラッシュを畳み掛けた飛龍が5-3で勝利した。
藤枝東は県3連覇の夢は潰えたが、飛龍の実力は県レベルでトップクラスで
あることを確信した試合だった。試合運びにまだ拙さが見え隠れするので
優勝するかどうかまではまだ分からないが、静岡東部の高校でそんな夢を
リアリティあるものとして考えられるように見えただけでも超が付くほど
歴史的なこと。

東部の学校にこんなことを言うのは初めてかも知れないし、彼らに対して
非常におこがましいし失礼であるが、油断だけは絶対にしないで欲しい。
自信あふれるプレーは県トップクラスであるのは間違いないので
相手の対策や自身の慢心に気をつければ、さらに上のレベルまで到達できる
はずだ。頑張ってほしい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第88回高校選手権静岡県大会... | トップ | 週末の高校選手権静岡県大会 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

静岡県東部&伊豆フットボール(観戦記)」カテゴリの最新記事