竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

施餓鬼寺迎ふ十二支勢ぞろひ たけし

2020-09-20 | 入選句



施餓鬼寺迎ふ十二支勢ぞろひ たけし



2020年9月18日
朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選を頂きました

毎年、墓守をお願いしているお寺さんで施餓鬼会がある

昔のように近所の子供たちに菓子を配る事はなく

法師の法話のあと檀家がそろって経を読む


依頼してあった塔婆を頂いて墓に備える


今年も檀家200人ほどが集まった


この寺には十二支の石像がある

甚平や定年のない脛二本 たけし

2020-09-12 | 入選句


甚平や定年のない脛二本 たけし

朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選を頂きまし
2席という事で過分な選評も頂きました

リタイアしてもう15年になります
甚平を着るとなんとも解放感にひたされますが
何故か落ち着かない所在ない様になってきます
決してたくましくはない脛二歩が寂しげです

真直なる老師の座礼百日紅 たけし

2020-09-04 | 入選句
真直なる老師の座礼百日紅 たけし



朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選を頂きました



掲句は法話を説く

老師の座礼の美麗さに感動した際のもの

いくつか季語を須高したり

措辞を工夫したりしてトライしたものの成功しなかったのだが

ここで落着した

板張りの歌声喫茶二つ星  たけし

2020-08-14 | 入選句



板張りの歌声喫茶二つ星  たけし



2020.08.14 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただきました

投句は7月20日のもので季節感は現在とは異なるものです



毎日のビデオ句会でメンバーが出す席題のものです

お題は「歌」でした

即吟を求められての苦し紛れのものでした



高校生の頃、学生服の詰襟を隠して通った

横浜伊勢佐木町にあった歌声喫茶「ともしび」

小さな歌集を何冊も集めていました

エアコンもないあの時代

店の床は板張りだったことを妙に思い出します

私の青春でした



店がクローズするともう深夜、

七夕の夜もありました

上書きの上に上書き八月来 たけし

2020-08-07 | 入選句



上書きの上に上書き八月来 たけし



朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただきました

八月は6日9日15日とあの二度の原爆投下

そして終戦

日本人にとっては慚愧に絶えない過去を経験した月と言えます

過去という昔日にひとくくりには出来ない重いものです



敗戦を終戦と言い

原爆投下の地獄の日を平和祈念の日戸いう



言葉たくみな上書きに抵抗を感じます

核の傘の下

核拡散の平和条約に批准すらできない

この国の芯棒はどこにあるのでしょう

再会にはねあがる語尾葛ざくら たけし

2020-08-02 | 入選句






再会にはねあがる語尾葛ざくら たけし



7月31日 ㈮ 朝日新聞栃木俳壇 

石倉夏生先生の選をいただきました



久々の第1席で華人が喜んできれました

葛ざくら 葛桜 くず桜 の表記に迷いましたが

表記に落ち着きました



過分な評をいただきました


六足に六つの責務あめんぼう たけし

2020-07-12 | 入選句


六足に六つの責務あめんぼう たけし

朝日新聞 栃木俳壇 
石倉夏生先生の選をいただきました

あめんぼうを見つけると
いまでもじっと見入ってしまう自分に
微苦笑を禁じ得ない

忘れかけて久しい童心に灯hが点る

六足が水面を踏ん張っている様子は
六人の屈強な漕ぎ手がいるようだ

殺める手合掌する手懐手 たけし

2020-07-11 | 入選句


殺める手合掌する手懐手 たけし


芭蕉の「奥の細道」にゆかりの

栃木県太田原市の黒羽町の

第31回黒羽芭蕉の里「全国俳句大会」の作品集が届いた



2020年6月28日に開催の予定だったものだ



地元ということもあって参加している

今年はコロナの影響で一堂に会しての俳句大会は中止になった



事前投句の自由題だけの大会で

応募者数719名、総投句数2648句の大会になった



今回掲句が黒田杏子先生の選を頂いた



殺める手合掌する手懐手 たけし

大やませヒトの遠祖にプテラノドン たけし

2020-06-26 | 入選句


大やませヒトの遠祖にプテラノドン たけし

朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただきました

風の強い場所にいると風に向かって進みたくなる
向かい風でなければならない
遠い先祖のDNAの名残だろうか
飛び立つ構えをしている錯覚さえ覚える

風とプテラノドン、始祖鳥を取り合わぜた句を
何度かトライしたが成功したことはなかった

今回初めての選で一息つける
このテーマで再度挑戦したい


師の言は濃いめの酸味心太 たけし

2020-06-19 | 入選句


朝日新聞/栃木俳壇 石倉夏生先生の選を頂きました



師の言は濃いめの酸味心太 たけし



季語心太に酸味は簡易な取り合わせだとの想いの残る句ながら

濃いめの酸味」の言葉を捨てがたく作ったものでした



この投句欄には知人の名前が散見されて

元気な様子がうかがえるのも楽しみになっている

百選の水分かち合う遍路笠  たけし

2020-05-30 | 入選句




百選の水分かち合う遍路笠  たけし



2020年5月29日㈮ 朝日新聞 栃木俳壇にて石倉夏生先生の選を頂いた

自粛の巣ごもりが続いていて

顔を合わせての句会が無いのでこの新聞での発表はいつも以上に貴重だ



入選者には親しい知人が何人もおられて

みな元気で励んでいつことも伺える

それもまた嬉しい情報にもなっている



掲句は何回か「添削してのもの

これで遍路と水」の取り合わエのの句は作らないことになる

書道部に走る大筆雲雀東風 たけし

2020-05-22 | 入選句


書道部に走る大筆雲雀東風 たけし

2020.05.22 朝日新聞 栃木俳壇
石倉夏生先生の選を頂いた
雲雀東風は今年覚えた季語で気に入っている
書道部の女子高生の嬌声との
季節感が底通したかとの自得の句だ

女子高生の孫のイメージの句だ

ここのところ心象や懐古的な句が多かったのだが
安心できる俳句は景が浮かぶ俳句だとつくずく実感している


ただならぬ象の足踏み霾ぐもり たけし

2020-05-17 | 入選句


ただならぬ象の足踏み霾ぐもり たけし



第28回四万十川俳句全国大会から掲句が佳作入選との通知をいただいた

選者は「氷室」主宰の尾池和夫先生 

714句応募苦の中の佳作だからまあまあというところなのだが

掲載写真ようにご丁寧な

主催者からのお手紙と賞状、高知県の銘菓を頂いた



おいしい和菓子に巣ごもり状態の孫たちが喜んでくれた

マイエプロン浅蜊の息をたしかむる たけし

2020-05-15 | 入選句




マイエプロン浅蜊の息をたしかむる たけし

2020年5月15日㈮ 朝日新聞 栃木俳壇 石倉夏生先生の選をいただいた
コロナ禍の影響で栃木俳壇は2週休載だったので
新聞の自句が妙に新鮮だった

2席ということで先生の選評もありがたかった

リタイアしてもう15年を数える
ワイフのおだて上手に乗せられて
台所に入ることが苦にならない
いつからか専用の前掛けが吊るしてある

浅蜊は私の好物で、バターと醤油、胡椒少々で炒めるだけのもの
ワインにもビールにも日本酒なら絶対だ

日雷猫の目光る通し土間 たけし

2020-05-13 | 入選句


日雷猫の目光る通し土間 たけし

2015/9/21 下野新聞  速水峰邨先生の選をいただいた
初学3年ごろのもの
少し手ごたえを感じはじめていて
初めて吟行へ参加した時のもの

大きな旧農家が観光を兼ねた休憩所になっていた
てんでんこに庭や畑でくつろいでいたおりに
突然の大きな雷
みな農家に駆け込んだが雨は降らなかった
ゆっくり昼寝をむさぼっていた猫が
迷惑そうな目をひからせていた