いくたびも天に告げ口揚雲雀 たけし
2018/5/23 朝日新聞 栃木俳壇にて石倉夏生先生の選をいただいた
2階の窓からは遠く那須の山脈、男体山が臨まれる
道路を隔てた我家の前は田起こしを済ませた農地が広がっている
そして空は真っ青、雲雀が鳴いている
天に上ってはまた昇る
まるで何かを訴えているようだ
ひょっとしたら知りえた真実を告げているのかもしれない
【雲雀】 ひばり
◇「揚雲雀」(あげひばり) ◇「落雲雀」 ◇「初雲雀」 ◇「朝雲雀」 ◇「夕雲雀」 ◇「雲雀籠」 ◇「叫天子」(きょうてんし)
ヒバリ科の小鳥。春の野に最も親しまれている鳥。雀よりやや大きく、背面は黄褐色の地に黒褐色の斑がある。腹部は白い。日本各地の畑地・草原などに巣をつくり、空中高くのぼってさえずる。初雲雀。揚雲雀。落雲雀。夕雲雀。雲雀野。
例句 作者
乾きては草に沈むやゆふひばり 千代女
雲雀野に古墳乳房のごと並ぶ 宗像夕野火
巻向の野にゐて雨の揚雲雀 藤田あけ烏
くもることわすれし空のひばりかな 久保田万太郎
わが背丈以上は空や初雲雀 中村草田男
雲雀落ち天に金粉残りけり 平井照敏
雲雀より空にやすらふ峠かな 芭蕉
円墳の天より落つる雲雀かな 岩田一止
日輪にきえ入りてなくひばりかな 飯田蛇笏
雲雀野やこゝに広がる多摩河原 高浜虚子