天つつぬけに木犀と豚にほふ 飯田龍太
あの龍太にしてこの句とは
格調高い龍太俳句に憧れている筆者だが
格調は遠く及ばないでいる
こうした句があればより一層親しみを感じる
句意の鑑賞は不要だろう
(小林たけし)
【木犀】 もくせい
◇「木犀の花」 ◇「金木犀」 ◇「銀木犀」 ◇「薄黄木犀」 ◇「桂の花」
モクセイ科の常緑小高木。晩秋に甘い香りを放ち、白い小さな花を多数ひらく。銀木犀とも言う。黄赤色の花をひらくのは金木犀。木質は緻密で家具、そろばんの珠などに使われる。
例句 作者
あちこちと匂い強けき金木犀 末広鞠子
まどろみの牛車の揺らぎ金木犀 髙井元一
仰向けに寐る猫木犀林散るよ 古沢太穂
口笛吹いて銀木犀を皿に盛り 水木涼子
放埒は銀木犀の花に始まる 福富健男
木犀の彼方におはす母の膝 吉原波路
木犀の金銀こぼれ 猫の伸び 森岡洋子
木犀の零落そこに犬の食器 横山白虹
あちこちと匂い強けき金木犀 末広鞠子
まどろみの牛車の揺らぎ金木犀 髙井元一
仰向けに寐る猫木犀林散るよ 古沢太穂
口笛吹いて銀木犀を皿に盛り 水木涼子
放埒は銀木犀の花に始まる 福富健男
木犀の彼方におはす母の膝 吉原波路
木犀の金銀こぼれ 猫の伸び 森岡洋子
木犀の零落そこに犬の食器 横山白虹