竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

ゆく秋のこれが吾とや水鏡 加茂達彌

2020-10-30 | 今日の季語


ゆく秋のこれが吾とや水鏡 加茂達彌

秋も深まり冬がそこまで来ているような
ふと池にうつった我が影をみる
「これが私」まさかこれが自分
思ってもみなかったその変貌に驚く
自分時間の余りにも早い速度にも驚く
(小林たけし)


【行く秋】 ゆくあき
◇「秋の果」 ◇「残る秋」 ◇「去る秋」 ◇「秋の別れ」 ◇「秋の行方」 ◇「秋去る」 ◇「秋過ぐ」
秋の季節が終わること。秋を惜しむ感慨もおのずからこもっている。後ろ髪をひかれる気持ちが込められている語。

例句 作者

たましいに遅れて杖の行く秋の 橋本直
ゆく秋のわが恋唄は朱鷺挽歌 齊藤美規
ゆく秋や流れのごとく帯を解き 河野多希女
ペンキ屋の行く秋を塗る作業小屋 松原藤吉
征く秋の君描く時間が五分ある 濱田桐花
秋がゆく画鋲の痕をふりまいて 渋川京子
秋行きて胸の空洞埋められず 大谷房代
行く秋の吐く息くちびるよりぬくし 池田澄子
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