竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

花人の濁流となる上野かな  小暮陶句郎

2021-04-05 | 今日の季語


花人の濁流となる上野かな  小暮陶句郎

花見に興じる人々を「花人」と言って独立した季語だそうだ
上野は江戸の昔から桜の名所
行きも帰りも人の流れは濁流のようだと詠んだ
今も変わらない
(小林たけし)


花人

花見の人をさす。桜を待つ人、桜を愛でる人、桜を尋ねる人、桜
を惜しむ人、桜を詠む人、桜を肴に酒を酌む人。
桜のもとにあっては、汝も吾も桜人。

例句 作者


花人の心細さの坊の風呂 羽深美佐子
夜桃林を出て暁嵯峨の桜人 蕪村 「蕪村句集」
花人をうづみてひとりまつの雨 暁台 「暁台句集」
葛原や夕かたまけし桜人  増田龍雨 「龍雨俳句集」
花人を鎮めの風雨到りけり 西山泊雲 「泊雲句集」
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