久しぶりに「春野山の村」に行く。杉・松などの針葉樹を伐採してサクラなどの広葉樹を中心とする森づくりに挑戦している。伐採の影響で遠くの山が見えるようになり、ビューポイントが増えてきた。また、かなりの伐採で森の本来にある種子がはじけていろんな草木が群落を形成してきている。今、体育館周辺で目立っていたのは「オカトラノオ」(サクラソウ科)の群落。和宮様が好きな花だ。
そのそばで、ひときわ赤い実をつけていたのは「ニガイチゴ」(バラ科)だった。うまそうなのでつい手が出てしまうが、食べ過ぎるとちょっぴり苦みが残るのでこの名がついている。集めればジャムができそうだが採りつくす人がいないのがいい。葉の浅い切れ込みが普通のようだが、ここでは切れ込みがない葉のほうが多い。一年を通して野イチゴ・木イチゴの宝庫でもある。
一時はシカの食害で「ササユリ」(ユリ科)が消えそうな時期があったが、いまは樹の伐採の影響だろうかあちこちで目撃できる。わが道草山はかなり少なくなってしまったが、「山の村」はかなり盛り返した感じだ。繊細な生育なのでそっとしておくのがいちばんいい。ほんのりとしたピンクの色合いがいかにも日本的で愛好者も多い。