昨年11月末、近所から「渋柿が大量になっているから収穫に来ないか」と誘われ、さっそく何人かと収穫させてもらった。わが家だけでなんだかんだ段ボール4箱分 となった。干し柿にした柿は大小合わせて300個以上はあったかと思う。
おかげで年越しした現在も、毎朝、干し柿を食べるのが楽しみとなっている。作成した和宮様もその大変さも吹き飛んでしまうほどの満足度のようだった。食べるたびにわかってはいるのに、「うま~い!!」を連発してしまう。いまは、冷凍した干し柿を取り出していただいている。近所の方に感謝・感謝あるのみだ。
干し柿にはしたものの、まだ残ってしまった渋柿があった。そこで、簡単にできる「柿酢」を作ることにした。保存瓶にへたを取った渋柿を放り込むだけ。呼吸できるように蓋はせずに「リード」のペーパーで蔽いをして輪ゴムで止める。瓶を部屋の片隅に置いておく。うまくいけば、野菜ジュースにも使えるはずだ。
以前、甘柿で柿酢を作ったが表面に白いカビのようなものができたので処分してしまった。しかし、このカビは酵母菌でむしろ有用な菌だったのだ。残念、この菌をかき混ぜていれば成功していたのに。知らないことは恐ろしい。もし、黒・赤・緑のカビだったら、それは腐敗菌なのでこれはあきらかに失敗ということで処分しなければならないが。
先月、隣の集落の古民家に吊るした干し柿の風景が絵になっていた。渋柿は甘柿より糖度が高い。タンニンがそれを邪魔するので、干すことで糖度が活きてくるという。
また、残りの渋柿の外皮をきれいに保存さえしておけばそのまんま完熟する。すると柔らかい甘柿になっていく。最近その完熟の渋柿すべてを完食することができた。甘さは焼酎漬けとほとんど変わらない。これなら、オイラのようなグータラ教信者にはぴったりだ。恥ずかしながら遅い目覚めだが、「渋柿隊」の価値の深さがやっとわかってきた。