快気分析

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自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 北朝鮮北東部の人工地震

2016-01-08 23:08:56 | 地震 津波
 北朝鮮北東部での地震が人工地震だったらしい話について記事にします。

引用開始(一部抜粋)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201601/2016010600374&g=int
「自然地震でない可能性」=過去の核実験時と類似-気象庁

 気象庁は6日、北朝鮮北東部を震源として午前10時29分57秒に発生した地震波を観測したと発表した。発生場所は北緯41.3度、東経129.1度で、地表に近い。地震の規模(マグニチュード=M)は5.0と推定され、自然の地震ではない可能性があるという。

 気象庁の長谷川洋平地震津波観測課長は記者会見し、「地震波の波形が過去3回の核実験によると言われる地震が起きた時と極めてよく似ている」と指摘した。日本国内の地震計の観測データに基づき推定したマグニチュードも、過去3回はM4.9~M5.2であり、「それほど異なっていない」という。
 今回観測された地震波は、最初に伝わって来る縦波のP波は大きいが、主要な揺れをもたらす横波のS波がはっきりしない。長谷川課長は「自然の地震は岩盤に力がかかって食い違う動きによって起きるが、爆発であれば圧力が四方八方に同じように伝わるため、S波があまり出て来ない」と説明した。(2016/01/06-17:13)

引用終了

 この爆発が水爆によるものか、他の核爆弾によるものか、通常火薬によるものか、と言う点は政治、軍事分野について各国が駆け引きを展開する様相を呈して来たようなので、当ブログでは「何による爆発か」はテーマ外であるので特に記事に入れるつもりはありません。
この地震が人工地震であるのは各国共、異論はないようで、この点について考察したいと思います。

 結論から言うと、この人工地震は「地下構造、特に地殻、マントルの状況調査の為の意味が少なくともあるのではないか?」と見ています。
 では何故この時期に、そしてあの場所で人工地震を発生させるのか? ですが、それは最近十数年間の世界的な大地震や火山噴火の多発で地震や火山噴火リスクを知ろうとする、と言う事もあるのですが、もう一つは、今年1月2日に以下の地震が発生したからだと筆者は考えています。

引用開始(一部抜粋)

http://www.emsc-csem.org/Earthquake/earthquake.php?id=479972
Magnitude Mw 5.8
Region HEILONGJIANG, CHINA
Date time 2016-01-02 04:22:19.0 UTC
Location 44.81 N ; 130.01 E
Depth 586 km

引用終了

 以前に白頭山噴火関連について記事にしました(記事タイトルにも白頭山の字は入っています)が、広義では上記の比較的近いエリアです。
1月2日に発生したこの地震がやや大きかった為、白頭山噴火の可能性や 関連するエリアの地下構造が現在どうなっているのかを調べようとする意味が少なくともあったのではないでしょうか?
 それに軍事的意味を加える意図があったかどうかは、私は軍事や政治の専門家ではないので分かりません。
 ただ通常火薬であれ、核爆弾であれ、水爆であれ、重要なのは人工地震波の大きさと波形です。
 地下構造を知るのが目的だとすると、これに不適な波形や大きさの地震になる爆発をさせても意味は有りません。
 ですから、「今回の人工地震が、地下構造を調査する意味を含んでいたかどうか?」と言うのは、「各国で計測された地震波の波形や大きさが、地下構造を知るのに適した地震波であったかどうか」を分析すればわかるはずなのです。
 各国でデータを持ち寄り、専門家が集まって分析すればば比較的簡単にわかるのではないかと思っています。