快気分析

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仕組みとアプローチ -  織田信忠の征夷大将軍就任が近日中に予定されていたのではないか、と思う理由

2020-01-30 12:59:49 | 明智光秀
 本能寺の変の起きる前々月、朝廷は信長を太政大臣か関白か征夷大将軍かに推挙すると言う案を示したのですが、信長はどれもすぐに受け入れる姿勢を見せず特に進展がないままとなっていて、これが「三職推任問題」と言われるもののようです。
 では信長は最後までどれも受け入れるつもりは無かったのか?となるのですが、石見銀山を御料地から外すと言う願望が仮に信長に有ったのならばそれは考えられる事かも知れません。
 また信長が仮に正親町天皇には従いたくはなかった場合も同様です。
 しかし5月に毛利攻め援軍の準備にかかり始めた事から、もしかすると信長は征夷大将軍に織田家の誰かを就任させようとしたかも知れないと思っています。
 何故そう言う事が考えられるかと言えば、毛利氏にとって戦略上の切り札の一つである足利義昭を征夷大将軍の座から外してしまえば、それだけでも毛利勢には大きなダメージとなるわけで、織田勢はより簡単に毛利氏を殲滅できるわけです。
 そして信長自身でなく例えば織田信忠をこの征夷大将軍にしてしまえば、毛利攻めの正当性もより高くなり、一方で石見銀山の取り分などの問題が出て来た場合、今度は信忠を毛利方面司令官から外して甲州方面などに配置変えしてしまい、毛利氏領に関しては信長自身が前面に出て総指揮をする、それならば征夷大将軍ではない信長が朝廷の意向に反した事をしてもより正当性を主張できるわけです。
 本能寺の変の前日に有った茶会では信忠も来ていたようですが、この征夷大将軍就任nは無しも出されていて、その翌日か或いは数日後には正式な就任式が予定されていた可能性はゼロではないのではないか?と考えています。
 そうなれば足利義昭だけでなく、毛利氏にとっても、そして(旧?)室町幕府奉公衆(出身者?)らにとっても大変なダメージになってしまうはずです。
 そして石見銀山の利益を従来通りの量で朝廷に納めないなどの展開が予想された場合には公家衆も含めた朝廷にも危機となるはずです。
 実際に信長はどの程度の事までを考えていたのか、今となっては定かではありませんが、信長が毛利攻め援軍と総決戦を決定したのなら信忠を征夷大将軍にすれば、信長は朝廷支配と毛利勢殲滅の両刀を得る事ができる事になり、そうなっては困る勢力はあらゆる手段で事前にこれを阻止しようとしたはずで、それは本能寺の変の一つの側面であると(個人的にと言う程度ですが)考えています。