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日記、日々の想い 

ゴミの山の海辺

高校生だったか
予備校生だったか
それ位の頃か
チャリで走れば
10分は、掛からない
ふらふらと
海岸へ走った
たいてい隣り街
と、言っても
街境の川を渡って直ぐ
防潮堤が、お気に入り
隣り街の海岸には
そんな防潮堤が、あった
きっと、大正の大震災だな
自分の街には、なかったけど
隣り街は、巨大な城壁
きっと、海岸の防砂林を越えて
波が入ったんだろうね
防潮堤は、10mはあった
なんでこんな高いものが、と
あの頃は思ったが
あの大津波を、思えば
それでも、足りない位だよね
ただ、防潮堤が出来てから
海岸に行くとなると
必ず、隣り街の海岸となった
チャリは、防潮堤の下に駐輪
防潮堤に上る
てっぺんは、ずっと歩道
そこから、海を眺める
吹き荒ぶ海風に抗いながら
大海原を見る
真下は、砂浜
やがて、波打ち際
波は、ことのほか荒い
緩やかに広がる湾は
襲って来る波を
鎮める事はない
湾は、広がって行くままに
太平洋になる
そして、あの時は
秋、大型台風の後だった
都会も近い故郷の浜は
日常の廃棄物投棄と
洪水被害もあったのか
川から流れ込んだ
大小の生活用品やら
もちろん、流木もある
うずたかく、瓦礫の山
いや、見渡す限り
瓦礫の山脈だった
どうすんだろう、これっ…
随分と経って、真冬
撤去されないまま
浜で、焼かれていた
寒風、荒波
まあ、燃え尽きれば
後は、砂浜
防潮堤の後ろが
松原だからか
際限のない火事にはならない
そう言う事なんだろうね
変な記憶だな
あれは確かに
かなり危ない
真冬の浜辺、荒涼
嵐の残骸
瓦礫の火葬
そんな事、やったのかな
怪しい、あやふや
そんな記憶の欠片…

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