かみも、ほとけもいない
強いて言えば
科学か
信じる程でもない
ただ、信じない程でもない
たいていは
浅い齧りだけど
それに従う
いや、ついて行く
程でもない
みぎか、ひだりか
まえか、うしろか
かがくで、軽く占う
使い捨てのその場凌ぎ
ただ、そうだね
その先に、偶然
かみも、ほとけもないけど
かがくに否定されるけど
かがくがうらづける
そんなこと
出来る筈もない
彼方には、先立つ何か…
あるのか、ないのか…
でも、先立つ…
この宇宙の隅っこにも
あまねく生起する
たまたま
裏付けは、要らない
ただ、そこには
ちっぽけなおまえにも
出来事
そして、出会い
おまえが、切り裂かれたり
踏み躙られたり
それも、あるけど
おまえを満たす
そんな出会いもある
あった
夕方の帰り道
道端で泣くこいぬとか
或いは、何十年も経って
おまえの腕に戻った
そんなこいぬ、温もり
おまえは、探さない
探そうとしない
多分、それは
信じない、空っぽ
そんな、おまえ
だからかな
待つ事しか
いや、待つ事もしない
信じない、出会い
探さなかった
探そうとしなかった
何にもない筈
なのに
偶然
何度となく
おまえを満たした
偶然
出会い…
今も、探すはない
ただ、出会いの残滓
反芻している