て、言うか
本当には、あったことなど無い
間違いなくそう思う
おまえも、そうだった
平和な世の中に
暮らして来て
平和はいいと言うけど
毎日、毎日
本当に、おまえが求める
平和なんてなかった
国同士で、戦争しなくても
地方同士の揉め事は普通だし
ましてや、ひと同士なら
日常茶飯事かな
まあ、1秒ごとには
揉めない気がするけど
0.1秒ごとに揉めていて
揉め過ぎて、気が付かないだけ
まあ、そう思うのは
きっと、おまえだけ
かもね、それはそう
おまえは、だいたい
調和したいと、勘違いする
でも、調和なんて
妄念に蠢く、大概な勘違い
多分、不調和が
泡となって
宇宙に生まれたのが
物質の始まりで
その不調和の果てに
いのちがあるのだと思う
まあね、例えば
パンが、目の前に
一個あったとして
それを、奪い合うのが
いのちの劣化の果て
愚かなひとの倣い
もちろん、劣化し過ぎて
貪欲が、拗れて
上辺の譲り合い
裏側の隙の狙い合い
そんななんだと思う
その陰湿で、執拗な
止むことのない
本音奪い合いの闘いが
いのちの有り様
ただ、おまえは
少し、色々足りない
うっかり、拗れ過ぎた
だから、調和だとか
どうしたら、調和した世界で
生きられるだろうか、と
薄汚れた妄念に
囚われてしまっていた
事も、あったかな
今は、大丈夫
この世界は
ものも、いのちも
ひとは、おまえは
不調和だと
不調和なんだから
いつも闘いで
それでいい…