走り出していた
でも、そうしたら
もっと、なんかって
思い出していた
もう、なんだか
きりが、ないけど
まだ、使える時間が
あると思った
朝と夜と、二度
歩いて、走っているけど
昼下がりは、草むしりだ
でも、草むしりは
やがて、日差しが強くなる
年中、むしってないし
朝の歩きの、後で良いかな
でも、歩きや走りでは
もっと、暑い
そうだ、自転車❗️
自転車が、あるよ‼️
自転車なら、暑くなっても
日除けと、ドリンクで
少し、頑張れそうだ
以前の通勤用自転車は
もう、捨ててしまっていた
でも、辞めちゃった後に
少し、使えないかなって
そう思ったから
でも、あんまり
贅沢は出来ない
ホームセンターで
冬のバーゲンで、買ってみた
学生の通学用みたいだ
ちょっとした用足しに
運動がてらで
使うつもりだった
でも、ちょっと
速そうでもある
２７インチで、外装６段
そうだ、これで
サイクリングだな
そこまで、考えては
いなかったんだけどね
さあ、早速だ❗️
サイクリング‼️
昼飯を食べての昼下がり
草むしりは、昨日まで
一段落は、させてある
さあ、我が家の
駐車場を、漕ぎ出す
気持ちも、走り始めた
自転車のスピードだ
脚で、走るより
ずっと、速い❗️
住宅地の、調整池沿い
短い緑道を抜けると
そこは、大通りだ
渡らずに、並木の歩道沿い
前へと、突き抜けると
長い陸橋がある
さあ、陸橋の頂点へと
一気に、開けた❗️
地元の、みずうみだ
一望‼️
今度は、陸橋を下る
一気に下って
突き当たる県道
交差点は
信号で、一休みだけど
さあ、いよいよ❗️
交差点を渡ると
湖からの水路沿いだ
田んぼへの水利になる
その揚水機場は、左手
水路沿いを、走って行く
やがて、Ｎ川だ
昔からの暴れ川
この地元には
きっと、古墳時代から
繰り返し、大水害を
もたらしてきたのだろう
今は、穏やかな川面
優しい春の日差し
テラテラと、煌めいている
その豊かな水の流れは
滔々と、止むことなく
この大平野を、貫く
大河へと、流れ込んでいく
道は、その土手を走る
クルマが、時折り
エンジン音を残して
追い越して行く
自分も、負けずに
ただ、疾走❗️
その先の、水門は
小さなダムみたいで
湖の水位を、調節して
この辺り一面の
広大な干拓地へと
あまねく水の恵みを
もたらしているんだ
その水田の連なりは
この今の時代でも
ただ、果てしなく
茫洋と、広がって行く
道路は、水門へ折れて
その上を、走り抜ける
そこで、道は別れて
また折れて、土手道
綺麗に、整備されている
そうか、ここからが
自転車道だ❗️
視界を、遮る
茂り始めた外来草
その合間から
Ｉ沼だ❗️
この地元を、育み
でも、大洪水も
引き起こしてきた
その水面も、春の日差しに
柔らかく、煌めいている
ただ、この今は
垣間見るだけで良い
もうギアは、６段
最速、疾走‼️
湖の反対側は
高い土手から、見下ろして
延々と広がる
まだ春の、畝だけの
一面の田んぼだ
突っ切って行く
大平野のど真ん中
この自転車道は
やがて、山間の捷水路に沿って
干拓で分たれた
もう一つの湖の
その湖畔も、辿って行く
その湖の先には
更に、捷水路があって
その先は
首都の湾に迄、辿れるのだ
大昔から
人々を、潤し
ある時は、苛んできた
この果てしなく広大な水系
自分、いや我々の祖先から
ある時は、親しみ
ある時は、闘ってきた
この膨大な水の世界の
そのど真ん中を
自分は、遥かに
疾走❗️疾走‼️
…疾走していた
あの日…
