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日記、日々の想い 

海辺の街で、生まれて…

海岸段丘は
故郷の大河の
沖積平野にあって
大平洋へと広がる
開けた湾の中央
広々とした砂浜から
黒松の防砂林を抜けると
R134から
緩やかに下って行く
緩やかに上り下り
現れた高台への
急坂を上り切ると
実家だった
広々とした海岸地区を
望む緩やか段丘
その頂上地区にあった
前には、家が増えていったけど
坂上の家は
いつまでも、大海原迄
遥かに望めた
本当はね
台風が来たりすると
大変な大風
それでなくても
海からの潮風に
平たいトタン屋根も
すぐ錆びてしまう
でも、やっぱり明るい
よく晴れた日には
海辺の高台には
遮るものもなく
身体の弱いおまえは
少し気怠いけど
畳の居間に
ごろごろしていても
溢れかえる光
そうだね
きっと、そのせい
おまえは、光が
大好きになった
いつも、熱ばかり出す
おまえの頼りない身体も
光に満たされれば
きっと、いのちがみなぎる
そう、思えたのだと思う
結局、おまえは
やがて、思春期には
闇に沈んで
そのまま、闇に佇んだ
でも、いつも
光を、探していた…
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