かなり、子どもの頃から
あの世は、無だと思っていた
でも、無は想像出来なかったけど
究極の恐怖
ものごころついてから
いや、そ以前からかも知れない
無は、想像が出来ない
想像の彼方、遥か
無を思って
おまえは、悩まされた
ごころの虚無
無いと言うこと
やがて、来る
無くなると言うこと
そして、おまえは
ごころの虚空に
縋ろうと、手探り
そんなだから
よく怪談が
忍び込んで来た
あの世の与太話
いや、信じないよ
無いと思ってるから
でも、無いが
無いままだと
なんか、妄想する
ものの怪だの、亡霊だの
おまえの理屈は
否定しているけど
何となく、背筋が寒い
ふと、振り返ったりする
それは、無だと
おまえは、そう思う
身につけた理屈で
でも、何でか
ものの怪やら、亡霊やら
暗闇を振り返っていた
おまえ…