自分は、この冬は、と言うより、コロナ禍の始まった昨冬から、ずっと、今迄以上に、精一杯、感染症対策をしてきたつもりだ。高血圧症と，今は、ある程度改善出来たが、肥満と言う既往症もある高齢者だ。当たり前と言えば、当たり前だが。
もっとも、ここ数年は、特に、風邪を引かないような努力など、気に掛けるようにはなっていた。
食や、日常の生活習慣も、もちろんだが、今迄，打たなかったインフルエンザのワクチン注射なども、受けるようになっていた。これは、フルタイムで働いていた職場からの要請と補助もあったが、以前だったら、受けなかったかも知れない。
何しろ、自分は，インフルエンザに罹った記憶がない。そう診断された事も無いし、軽くても、疑うような症状になったこともない。だから、最近迄、ワクチン注射などは、打ったことはなかった。子どもの頃は、ひ弱だったが、大人になってからは、丈夫になって、大怪我以外には、大病などしたことがなかった。アレルギーなども無い。だから、自分は、インフルエンザなどには、罹らない。しかし、本当は、恐らくは罹っていて、身体も丈夫になったから、きっと症状が出なかっただけなのだろうと、楽観的に考えていた。そう，既に、様々なインフルエンザの変異種の、それぞれの免疫抗体を、獲得している位には。
ただ、会社が費用を負担してくれて、近くのクリニックで、就業時間中にワクチン接種を受けられるとなれば、否応もない。もちろん、それだけでは無く、高血圧の進行も気になったし、ただの風邪より症状も重く、法定伝染病に指定されているインフルエンザなどには、進んで罹りたくはない。うがい、手洗い、マスクは、もちろん、子どもの頃手術した悪性の扁桃腺の取り残しで、少し弱い喉のケアは、腫れが出れば、細かく薬を使うとか、かなり気を使うようには，なっていた。
コロナ禍になってからは、特に、マスクの隙の無い着用には、気をつけたし、手洗いも、テレビの医師のレクチャーに学んで、遥かに丹念にするようになっていた。しかも、仕事を辞めて年金生活になってしまったから，身体を一切無理をすることもないし、他人と接触する機会もいくらでも減らせる。そう実行した。ただ、インフルエンザは、明らかに感染が起きていないし、ワクチン接種は、控えた。アレルギーは無いが、多少熱っぽくなったこともある。行政の支援はあったが、敢えて打つ必要はないと思っていた。
それにしても、９９．９％！確かに、コロナ禍になって、日本の年間死亡者が、減ったと納得出来る。これだけ、皆が、健康に気遣い，慎重に行動を自粛していれば、そうなるのだろう。テレビなどでは、殊更に，繁華街の自粛出来ない人たちを報道しているが，首都圏でも、高齢者の多い辺境ともなれば，人出も少なく、必要な外出先でも、しっかりとマスク、アルコール手洗いを履行する人しか見掛けない。別に、気を緩めるつもりもないが、この普通の日常になってしまった自粛を、気鬱にならない程度に，実行していれば，緊急事態宣言がどうだろうと、取り敢えずは，きっと罹らない，そんな気がした。
