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日記、日々の想い 

いぬとすずめと


 すずめって、自分に、とっては、小鳥の中で、どこにでも、いる小鳥。それで、弱い鳥と言うイメージで、その印象しかなかった。何せ、草木にも、動物にも、興味は深くない。あっ、いぬは、別ですよ。特に、しろとちびには。でも、それ以外の木々であろうが、花々であろうが、生き物には。あっ、可愛いな、とか。綺麗だな、とか。気持ち悪いな、とか。鬱陶しいな、とか。色々思うことは、思います。でも、それだけ。どんな木なんだろう、とか。名前は、とか。どんな花なんだろう、とか。名前は、とか。どんな生き物だ、とか。名前が知りたい、とか。思ったことも、ちょっとだけは、あったかも知れない。でも、まっ、良いっかっ、そんな感じです。
 だから、妻から、すずめが、つばめを虐めるとか聞いて、ああ、そんなものか、と。全然、知らなかった。なんだ、そんな鳥だったか、と、すっかり、がっかりしました。可愛くない鳥だな、と。
しろは、子犬の時、一応、つばめのひなも、そのお父さんも、お母さんも、救ったんです。しろくん、えら〜いっ、となるところですが。まあ、しろのいぬの匂いだけでしょうね。お父さんに、抱っこされて、差し出されたんですけど。猫が、多分、何だ!このしろいちびは‼︎引っ掻いて脅かすか。と、思ったんだけど。うんっ?何か、いぬの匂い⁉︎まっ、ちょっと、様子見るか。その程度のことで、一応逃げたかたちを、取ってくれたんだと思う。まあ、いぬには、いぬとしての立場が、あるだろう。こいつは、ぼうっとした子犬だけど。逃げといてやるか、と。そんな感じかな、と。
 もちろん、しろは、強いものには、弱くて、弱いもには、とことん強い悪のしもべのタイプです。だからと言って、いちいち何でも、威張り散らすほど、熱っぽい性格でもありません。これは、飼い主の自分。そのDNAを受け継いだ息子たちと、共通した特徴とも言えます。ああ、何だか、面倒臭いな、と。番犬なんて、だるいこと、やってられないよ、みたいな。ここは、お母さんの怒りどころです。同性のちびの怒りどころでも、ありました。後々、分かったのですが。
 ただ、犬には、本能と言うものが、人間より、もっとはっきりあります。犬は、人につき、猫は家につく、と言います。しかし、これは、人間の思い込みに、過ぎないと、言えると思います。犬は、群れで、生きる動物で、猫は、群れない動物と言う違いなのでしょう。
 犬は、だから、家はあるのです。テリトリーが。ただ、群れの動物だから、群れとして、家を捨てれば、群れに従います。犬は、人間が、絶滅すると、最も早く、死滅する動物だと言われてきました。それは、犬が、人間と最も、共依存している動物と言う考え方からです。しかし、猫は、単独行動出来るから、人間が、死滅しても、結構生き残れる、と。例えば、猫は、猫科でも、群れで生きるライオンではなくて、最低単位で生きる虎タイプなのかも知れません。
 しかし、福島の話が、あります。震災後、原発事故が起きて、人が、住めなくなりました。ある意味、人間の死滅後の世界です。犬や猫や、牛や馬や豚も、みんな取り残された訳です。で、当然、可愛い家族だったわんちゃんたちは、死滅していなければならなかった。何しろ、SFのシュミレーションなどで、僅かな期間で、犬は、死滅する筈だったのです。それよりずっと長い無人の世界が、被災地に出現してしまったのです。飼い主を、求めて、死屍累々となる、人類の唯一の友だち、犬たち。と、なる筈だったのですが…
 えっ⁉︎みんな、生きてるじゃん!確かに、母を訪ねて、三千里みたいな、飼い主と長い時間を経て、涙、涙の再会をした美談も、ありましたよ。確かにね。でも、多くの犬は、無人の街で、お互いに新たな群れを作り、逞しく生きていたのです。元の自分たちの場所で。全部の犬が、そんな薄汚い裏切りものでは、無かったかも知れせん。飼い主を、いたいけに、待ち続けて、とか。探し続けて、とか。飢え死にしてしまいました。そんなハチ公タイプのわんちゃんも、いたかも知れません。否定は、出来ません。ただ、多くの犬が、人間とは関係なく、同族同士で、新たな群れを作って、元気に暮らしていたのです。ああ、うざったい人間が、いなくなって、せいせいしたみたいな、感じで。
 まあ、しろと、ちびは、そんな犬でしょうね。どうせ。だから、我が家の住人が、みんな死んでも、新たな群れを作って、家にいたと思いますよ。ぬけぬけと。だって、人なんかいなくなっても、そこは、彼らが、支配出来たら、やはり、彼らの家のままなんです。だから、いなくなった人なんて、待たないし、探しもしません。どうせ、しろとちびは,そんな薄情のかたまりの犬たちなんです。
 お母さんは,虐待する癖に,なんであんな無邪気に,犬を信用出来るんだろうか。あんた、恨まれていると思うよ。ごはんは、素直に、寄越さない。いちいち、芸を要求する。あと、風呂の虐待。僕たち、あたしたち、水、嫌いなんですけど。あんたが、いなくてなっても、餌さえ有れば、全然、OK。あんたが、いなくなれば、あちこち好き勝手に徘徊して、好きなだけ、もぐらでも、蛙でも食べて来るから。そんな感じでしょうか。
 とにかく、犬は、本音は、人につきません。でも、縄ぱり、家は、あります。しろとちびの家は、我が家です。人間は、無関係です。それで、烏は、追い払います。烏に、鼻を突っつかれたら、痛いですからね。でも、すずめは、鼻を突っつかれても、鼻息、ふんっで、終わりです。だから、人間が、我が家のつばめを虐めるから、すずめは嫌いだと思っても、犬には、どうでも良い訳です。しろと、ちびには。
 二匹の餌は、残せば、すずめが、食べていました。二匹の水入れは、ステンレスの綺麗で、大きな容器を、買ってあげたんですが。すずめの水浴び場に、なっていました。しろとちびは、烏が、家のシンボルツリーに、止まったりしたら、大騒ぎ。吠え立てて、追い払いました。でも、すずめが、餌入れに、入り込んで、餌を食べていても。水入れで、水浴びをしていても。微睡んだまま。しろとちびにとっては、家に住むすずめは、既に,群れの一員であるようでした。餌をつつき、水浴びするすずめたち。怒りもせず、微睡むしろとちび。ああ、なんだかなあ。あのすずめ、あとで、玄関ポーチのすずめの巣に、ちょっかい出すんだけどね。



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