広がって行く
甦ってくる
おまえは
バイクの音
切り裂かれた
意識は、はっきりと
まだ、未明かな
いや、明るく
なっているかも知れない
そんな季節
目が覚めてしまった
まだ、早いよ
もっと、眠っていたかった
こんな風に、目が覚めると
意外と、ぐずぐず
うっかり、そのまま
起きても、どんより
もっと、眠りたい
布団を被って
しっかりと、潜り込んで
寝落ちが、したい
バイクの音にリズム
密やかな爆音
鎮まって、アイドリング
新聞を投函しているんだろう
ずっと、巡って来た
繰り返し、繰り返し
密やかに、唸りをあげる
密やかな、爆音
鎮まって、アイドリング
遠く、遥かに沸いて
近づいて来て
やがて、我が家の前
そして、遠ざかって行く
やがて、遥か
遠く、消え入る
この毎日は
やがて、終わるのだろう
おまえが終わるもあり
いや、そろそろ
新聞配達は
終わるのかも知れない
ぞんな時代、きっと
寂しいだろうな
うとうとしているのかな
もう、寝落ち…