よく思っていた
何やっても、たいしたことない
だから、いつも
たいしたことない辺りで
うろちょろ
たいしたことない辺りで
惨めにうろちょろすれば
もっと惨め
もっともっと
底なしに惨め
そんなだったろうか
悔やんで、悔やんで
生きて来た今迄を
悔やみ抜いて、惨め
惨めを悔やむ
ふと、気づくと
悔やんでいなかった
何にも、考えていない
ぼうっとしていた
思い返す
悔やんでいた
惨めだから
生まれつき、惨めで
惨めに生きるから
悔やんで、惨め
惨めに生きて来たから
惨めに悔やむ
そう、それで
ふと、気づく
悔やんでいないことに
惨めが、ないから
ただ、ぼうっとしていた
でも、ぼうっと何にも
考えていないようで
あれこれ、やっていて
あれこれ、考えている
だからだな
惨めを思い返す
惨めを悔やむ
悔やんで、惨め
そうなること、はなかった
そうだな、おまえも
ぼうっとしているようで
あれこれ、やっていて
汗水垂らしていて
あれこれ、考えていて
あれこれ、頑張っていて
惨めはなかった
悔やむこともなかった
いつもいつも
惨めでもないし
悔やんでもいなかった
たまだな
ほんのたまに
惨めに思えて、悔やんで
ほんのたま
そんな風に思うのは
それはそれ
たまの息抜き
きっと、そうだ
たまに、悔やんで
惨めに浸る
それでいい…