同じ県内の都心寄りの街は
みんなUR山盛り
でも、故郷の街に
初めての団地が出来たのは
せいぜい昭和40年代
しかも、たいして造られなかった
やはり、都心から遠い❓
故郷の大河を挟んで
隣り街迄
あの君といつまでも、で
サザンな街ね☝️
大きな団地が
昭和30年代後半には出来た
URの団地は
自分も、後々住んだけど
夢の名前が多い
新生活の夢
ほんのささやかで
実は、チープで
狭苦しいけどね
ただ、おまえの故郷も
海岸の街は
虹や花の名前だった
海軍火薬廠から
戦後の工業地帯
その工場労働者たちの街
江戸期以降に隆起した❓
いや、みるみる沖積した❓
そんな砂丘と松原
ただ、おまえの住んだ高台は
鎮守の名前を取った
古い名前だった
それは、江戸期にも
そこは、陸地で
しかも、波打ち際だったらしい
坂下から出来て行った
延々とした砂丘と松原は
火薬廠の労働者用に
格好の住宅地になった
戦前の火薬廠時代から
造成は始まり
古びた小さな戸建てから
URより古いコンクリート造り
だいたい似たような住宅は
京浜工業地帯にも造られた
低所得者用公営住宅
担任の先生は
この海辺の街は
凄く名前が綺麗で
おまえたちは
夢の街に住んでいる
そう言われて
凄く気持ちが湧き立った
でも、あの頃既に
友だちの住む家々は
ずいぶんと古びて
せせこましかった
よく考えると街は
夢とは程遠く
貧しかったと思う
だから、名前だけ夢
でも、夢とは
足り無いところから始まる
そう言うものかも知れない
今は、すっかり
立派になった故郷には
ずいぶんと行っていない
でも、もう
夢は、あんまりない
そんな気が
しないでもない