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日記、日々の想い 

雑踏の中の、ひとり

今は、こうして
ひとり、部屋にいて
それなりに、ひとり
でも、昔は
はっきりと、ひとりだった
朝、身支度が整うと
もう、ひとりだ
ひとりで、チャリに跨る
朝の田舎の裏道
里山と線路の間
走り抜けて行く
おまえは、ひとり
やがて、駅の駐輪場
おまえは、ひとり
チャリを、納める
跨線橋には
通勤、通学
田舎なりの人々の群れ
おまえは、ひとり
上り、渡り、下りる
改札は
田舎には珍しい
朝の人混み
おまえは、混じって
ひとり、ホームに立つ
電車が滑り込んで来て
ドアが開くと
人々は、忙しなく乗り込む
混じっている、おまえ
ひとり
争うように、席を確保
座席に、倒れ込む
深々と、沈み込む
ひとり
瞑想、居眠り
包み込まれている
人々、ひといきれ
でも、おまえは
ひとり
ふと、気づくと
電車は、都会を走っている
車内は、押し合い、へし合い
満員電車は、激しいひといきれ
その底に、沈んでいる
俯き、身を縮め
おまえが
ひとり
やがて、終着駅
押し合いへし合う、人々
その群れに、分け入り
呑み込まれる
そのまま、ホームへ
吐き出される、雑踏
おまえは、揉みしだかれている
雑踏に翻弄されるままに
吐き出されたホーム
押されるがまま
押し潰されぬように
ひといきれ、ただ中
おまえは、ただ
ひとりだった…
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