我に返る前だ
ぼんやり、揺蕩たう
いや、浮かんでたけど
宙のように思えた
何にもない宙
何にもないから
何にでも、なる
何処へでも、行く
いや飛んで行く
翔んでいる
翔んでいた
何にもなかった
宙
何にもないから
何にでも、なって
何処へでも、行った
飛んで行けた
翔んでいた
宙
ふと、返った
想いに揺蕩っていた
おまえ
思い始めた
おまえを
思いを
こうして
掘り始めていた
もう、揺蕩う事はない
翔んていない
想いはない
思っている
掘り返している
おまえに潜り込んで
おまえを掘っている
湧いて来る泥水
泥まみれで
半ば、はまっていて
おまえを掘る
泥まみれ、思っている