ものごころついた頃の
幼いおまえは
実家では、末っ子で
甘やかされていた
我儘放題で
自己主張が、強かった
当たり前に馴染んだ
生まれた場所だ
そして、近所では
遊び仲間たちと
よく揉めていたよね
そんな、微かな記憶
おまえの我儘で
きっと、ぶつかったのかな
でも、やがて
学齢の一年前
実家は、引っ越した
同じ市内だけど
学区は、違う
近所に、同級生もいない
おまえは、とにかく
幼稚園に、中途入園
でも、幼い子ども社会は
遅れて来たよそ者には
とても、排他的だった
そんな、環境に
おまえは、いきなり
放り込まれた
どうしても、馴染めない
毎日、泣き暮らしていた
そんな日々には
隠れていた臆病な気質も
現れて来て
今更、変わらない
もう一面の、我儘な自我を
まず、押し隠すこと
そして、その自我を
守ろうとした
と、言うことかな
だから、おまえは
時間を、掛けて
馴染んでいけば
だんだんとは
自我も、出せたけど
とにかく、慣れる迄は
ひたすら、自己主張は
あっても、見せない
見せて、自我を
決して、傷つけられたくない
びくびくと、首を竦めるだけ
そんな、子どもに
なって、しまっていった
とにかく、揉めない
ひたすら、宥和的
ただ、そうなると
退いてばっかりだから
他人には、舐められてしまう
それで、かえって
虐められたりもする
でも、それでも
とにかく、我慢
他人と、距離を取って
避ける術は、覚えた
それで、なんとか
乗り切れるようになった
のは
思春期の前迄かな
思春期になると
皆、周囲は
より暴力的になった
性徴期特有の
謂れのない暴力性
おまえは
こころも、身体も
ひたすらに、奥手で
ついていけなかったよね
宥和的なだけでは
一方的に
蹂躙されるだけ
虐められていた
と言うか、嫌がらせ❓
それは、今の時代
事件になるような
或いは、今より
本当は、酷かった
その時代の
少年暴力などからすれば
大したことは、ない
まあ、ちょっとだけ
襟首を、掴まれたりとか
羽交締めに、あったとか
その程度かな
すれ違いざま
叩かれたりは、あったけど
はっきり、殴られたり
蹴られたりも、ない
ただ、首をすくめていた
それだけだけど
おまえなりに
おまえ自身を
何とか、守れたのかな
ただ、そのすぐ後だ
おまえの生きて来た中で
おまえは、いちばん
物理的に、暴力的になった
父が、急逝しての
家庭の不安定
同級生から、虐げられた
その事の、被害者意識
激しい怒りと、憎悪
周囲の性徴期に
追いついた
心身の昂揚と、攻撃性
そんなことが
重なったのだろう
クラスのボスと連んで
同級生への暴力の
片棒を、担いだ
おまえ自身からすれば
軽いおふざけで
ちょっと、叩いたりした
それだけのつもり
それが、凄く快感だった
性的な昂揚感に、似ていた
その同級生に
数年後に、再会した時に
凄く、恨まれていることに
改めて、気づかされた
それ迄は、被害者意識で
埋め尽くされていた
おまえのこころは
酷い、欺瞞だった
まあ、仕方がない
おまえにしても
嫌がらせを受けた
同級生たちには
成長して、再会して
口も、利かずに
睨みつけていたしね
浅ましいだけだな
ただ、他人に対する
物理的な暴力は
例え、軽くても
その中学三年生の
一時期だけかな
その暴力の背景になった
鬱没とした、感情の暴走は
社会そのものとの
人格不適合に迄なった
それを、抑え切れない
おまえの精神は
感情を、圧殺すること
おまえの殻に
引きこもる事を
やがて、選んだのだ
でも、そんなおまえも
おとなになって
必死に、社会に
這いずり出て
しがみついた
生き残ろうとした
生きて行く為には
それしか、なかった
でも、そこでは
やっぱり
宥和的なだけでは
おまえ自身が
無惨に、蹂躙された
怒り、憎しみ
激しく、反発もした
すると、相手も
退く時も、あるけど
更に、敵対してきたり、と
そんな事の
繰り返しだった
おまえは
その狭間で、苦しみ
やがて、宥和と敵対
それを、おまえなりに
使い分けながら
なんとか戦い
生きてきたよね
でも、どんな場面でも
小さな暴力でも
振るうことは、なく
だからこそ
おまえは、奥底に
変わらず
社会不適合の塊を
抱えているままだけど
おまえなりに、こうして
黄昏た、この今も
とても、平穏に
生きていられるのかな…
幼いおまえは
実家では、末っ子で
甘やかされていた
我儘放題で
自己主張が、強かった
当たり前に馴染んだ
生まれた場所だ
そして、近所では
遊び仲間たちと
よく揉めていたよね
そんな、微かな記憶
おまえの我儘で
きっと、ぶつかったのかな
でも、やがて
学齢の一年前
実家は、引っ越した
同じ市内だけど
学区は、違う
近所に、同級生もいない
おまえは、とにかく
幼稚園に、中途入園
でも、幼い子ども社会は
遅れて来たよそ者には
とても、排他的だった
そんな、環境に
おまえは、いきなり
放り込まれた
どうしても、馴染めない
毎日、泣き暮らしていた
そんな日々には
隠れていた臆病な気質も
現れて来て
今更、変わらない
もう一面の、我儘な自我を
まず、押し隠すこと
そして、その自我を
守ろうとした
と、言うことかな
だから、おまえは
時間を、掛けて
馴染んでいけば
だんだんとは
自我も、出せたけど
とにかく、慣れる迄は
ひたすら、自己主張は
あっても、見せない
見せて、自我を
決して、傷つけられたくない
びくびくと、首を竦めるだけ
そんな、子どもに
なって、しまっていった
とにかく、揉めない
ひたすら、宥和的
ただ、そうなると
退いてばっかりだから
他人には、舐められてしまう
それで、かえって
虐められたりもする
でも、それでも
とにかく、我慢
他人と、距離を取って
避ける術は、覚えた
それで、なんとか
乗り切れるようになった
のは
思春期の前迄かな
思春期になると
皆、周囲は
より暴力的になった
性徴期特有の
謂れのない暴力性
おまえは
こころも、身体も
ひたすらに、奥手で
ついていけなかったよね
宥和的なだけでは
一方的に
蹂躙されるだけ
虐められていた
と言うか、嫌がらせ❓
それは、今の時代
事件になるような
或いは、今より
本当は、酷かった
その時代の
少年暴力などからすれば
大したことは、ない
まあ、ちょっとだけ
襟首を、掴まれたりとか
羽交締めに、あったとか
その程度かな
すれ違いざま
叩かれたりは、あったけど
はっきり、殴られたり
蹴られたりも、ない
ただ、首をすくめていた
それだけだけど
おまえなりに
おまえ自身を
何とか、守れたのかな
ただ、そのすぐ後だ
おまえの生きて来た中で
おまえは、いちばん
物理的に、暴力的になった
父が、急逝しての
家庭の不安定
同級生から、虐げられた
その事の、被害者意識
激しい怒りと、憎悪
周囲の性徴期に
追いついた
心身の昂揚と、攻撃性
そんなことが
重なったのだろう
クラスのボスと連んで
同級生への暴力の
片棒を、担いだ
おまえ自身からすれば
軽いおふざけで
ちょっと、叩いたりした
それだけのつもり
それが、凄く快感だった
性的な昂揚感に、似ていた
その同級生に
数年後に、再会した時に
凄く、恨まれていることに
改めて、気づかされた
それ迄は、被害者意識で
埋め尽くされていた
おまえのこころは
酷い、欺瞞だった
まあ、仕方がない
おまえにしても
嫌がらせを受けた
同級生たちには
成長して、再会して
口も、利かずに
睨みつけていたしね
浅ましいだけだな
ただ、他人に対する
物理的な暴力は
例え、軽くても
その中学三年生の
一時期だけかな
その暴力の背景になった
鬱没とした、感情の暴走は
社会そのものとの
人格不適合に迄なった
それを、抑え切れない
おまえの精神は
感情を、圧殺すること
おまえの殻に
引きこもる事を
やがて、選んだのだ
でも、そんなおまえも
おとなになって
必死に、社会に
這いずり出て
しがみついた
生き残ろうとした
生きて行く為には
それしか、なかった
でも、そこでは
やっぱり
宥和的なだけでは
おまえ自身が
無惨に、蹂躙された
怒り、憎しみ
激しく、反発もした
すると、相手も
退く時も、あるけど
更に、敵対してきたり、と
そんな事の
繰り返しだった
おまえは
その狭間で、苦しみ
やがて、宥和と敵対
それを、おまえなりに
使い分けながら
なんとか戦い
生きてきたよね
でも、どんな場面でも
小さな暴力でも
振るうことは、なく
だからこそ
おまえは、奥底に
変わらず
社会不適合の塊を
抱えているままだけど
おまえなりに、こうして
黄昏た、この今も
とても、平穏に
生きていられるのかな…
