いぬは、ゆめを
見るんだって
自分は、信じてる
だって、しろは
横向きに寝かされて
意識は、なかったけど
脚を、やっとだけど
宙空に、ぐるぐる回して
まるで、あの広い公園の
あの広い芝生を
走り回っている
そうだよねって
おとうさんは
直ぐ分かったよ
傍のおかあさんにも
そうだよねって
聞いたけど
おかあさんも
「きっと、そうだね」って
言ってくれたんだ
おかあさんは
ちょっと、涙声だったけどね
どうして、そんなことを
おとうさんが
言うかって言うと
それは、おとうさんが
しろの気持ちを
いつも、よく
分かったからなんだ
喜んでいる時は
尻尾を、びんびん振って
きゃんっ、きゃんって
甲高く、吠えたよね
悲しんでいる時は
もっと、分かりやすい
ひぃ〜っひぃ〜って
羊じゃあるまいし
情けなく泣いて
尻尾は、垂れてた
「お腹掻いてよっ」とか
「もっと、遊んでよ」って時は
う〜って、ちょっと唸って
かぷって、甘噛み
ぐいぐい、引っ張った
でも、おとうさんが
尻尾を、引っ張って
からかった時には
ちょっと、本気で
かぷっ❗️
がぶっ、じゃないんだけどね
でも、怒ってるのは
よく、分かった
でも、しろは
本当は、臆病だし
外では、おとうさんの
陰に、隠れて
戦闘モードをする位で
本当に、飛び掛かったりは
出来ないんだけど
家では、やっぱり
番犬の本能かな
怒ってる訳じゃないって
それは、よく分かるんだけど
一番。凛々しかった
う〜っ、う〜って
それで、凄みのある低音で
うぉんっうぉんって
怒っていると言うより
我が家を、守ろぞって
そんな、感じだった
ちょっとだけだけど
頼もしかったかな
我が家の前の道から
不審者が、消えたしね
ご近所にも、感謝された
それで、そんな後は
ご褒美もある
番犬、ご苦労様って
でも、あんまり
吠えるなよなって
ご近所に、嫌われちゃうよ
で、はいっ❗️
ジャーキー‼️
おかあさんの
まねっこをするんだ
そうすると、ぱっくり
すりすり、ぺろぺろ
やっぱり、しろの気持ちで
まったり、している時が
一番、可愛かったかな
尻尾は
ちょっと、揺らしてる
それで、鼻先で
ふんって
やっぱり、一番
しろが、しあわせに見えたな…