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日記、日々の想い 

今日は、曇り。日差しの無い庭を、眺めていた

 生垣の向こう、前の道。あっ、いつもの白猫だ。前の道の、向かいの並びの角地の家沿いを、調整池の方に、走り去って行った。今日は,ずいぶんと遠目だが、振り向きもしない。いつも、図々しく、我が家の庭に侵入して、自分の存在など無いかの如く、リビングの前を、のんびりと横切って行くのだが。
 生意気な、といつも思う。自分が、完全な犬派と言うことが、まずある。猫は、あんまり好きでは無い。嫌いかと言われると、そうでも無いが、ちょっと虐めてやりたくなる悪い感情もある。犬と比べると、まだまだ野良猫も多く、それも少し腹立たしい。これは、猫の問題ではなくて、人間の問題だが。同じく、飼い猫でも、犬と違って、この田舎の分譲住宅地では、放し飼いにしている家も多く、その飼い猫たちも、野良と見分けがつかない。同じく、徘徊している。我が物顔に、庭にも侵入してくる。興味の薄い自分には、どうでも良いことなのだが、家族が、メダカや金魚を,庭にちょっとした池を作ったり、甕を置いたりして飼っていた時があって、猫に、皆、食べられてしまうのだと言う。
 我が家は、7、8年前迄は、犬を飼っていたのだが、この犬たちが、子どもの頃は良かったが、成犬になると、すっかり怠惰になってしまった。見慣れた猫には、吠えかかったりしない。だから、近所の猫は、どんどん我が物顔になる。目の前を通っても、寝ているだけ。野生は、すっかり退化していたので、腹を出して、寝ていた時さえある。食べ残してある餌を取られても怒らない。まあ、仲間と認知すると、そんな風に優しい、犬と言う動物の鷹揚さが、自分は好きではあったのだが。
 ただ、たまに,何を思ったのか、不意に噛みつくこともあった。俊敏な猫は、何とか、逃れる。一瞬で消えていなくなっている。しかし、そんな犬たちもいなくなって、今は、猫のやりたい放題だ。庭いじりの好きな妻がいると、気にして追い払ってはいる。誰よりも、金魚やメダカを食べてしまうことを、怒っていたし、糞をしていくのも気にいらないらしい。それ以前に、発情期に、そんな徘徊猫たちが、夜中に啼き合ってうるさいのも,寝付き難くて、気に入らないこともあるようだ。
 しかし、妻がパートに出ている間は、我が家の庭は、猫の天下となってしまう。何しろ、こうして猫の悪口を書いている自分は、庭いじりに興味がまったくない。だから、猫が徘徊していても、実は、気にしていない。もう,中年になってしまった男行かず後家の息子たちも、同居はしているが、庭など関心がない。だから、必然的に、我が家の庭は、猫の天下となってしまうのだ。
 何か、こんな猫の悪口ばかり書いていて、このブログサイトにも多そうな,猫好きな方たちには、申し訳ない。実は、実家の子ども時代には、動物など殆ど飼ったことがなかった。唯一の経験は、物心つくか、つかない頃の記憶として、僅かに残っている、引っ越す前に住んでいた古い家で飼っていた猫のたまだけだ。この猫は、母の実家から貰った猫だった。母の実家は、動物が好きで、何匹もの猫と、小鳥を飼っていた。しかし、母は、猫は嫌いでは無かったようだが、多分、あまり動物好きではなかった。特に,犬が嫌いだった。だから、このブログで書いている昔語りの、一週間だけ飼った犬の話は、自分にとっては、なかった事にしたい、黒歴史だ。
 幼い頃からの経緯で言えば、猫の方が好きでも良さそうなものだが、そうならなかった。猫好きの人が理由に挙げる、ひとに媚びない姿勢が、自分には、気に入らないのだと思う。自分は、表面的には、取っつき難いかも知れないが、必要となれば、長年の営業や接客の経験もあって、どうしても、他人とは、宥和的に接してしまう。そして,相手から、冷たく接せられるのが、好きとは言え無い。だから、ツンデレは、結構だめだ。そこへゆくと、犬は、ひたすらに媚びてくれる。すりすりと。それも,特に飼い主に。
 犬は、人類が絶滅すると、最も生き延びれない動物だとされる。それだけ、人間に依存していると言うのが、理由だ。やっぱりそうだよな。自分がいないと生き延びれないなんて、何て可愛いんだ。と、思っていた。
 でも、どうなのだろうか。福島原発で、あんな大惨事が起きてしまった。多くの人々が、泣く泣く家畜や、ペットを残して、避難せざるを得なかった。そんな中、取り残された飼い犬たちは、当然…
 可哀想に。と、思われたのだが。案に相違した。何だよ。生きてるじゃ無いか。野生化して。群れになって。そう言う事で,今の自分は、犬は、人間の最高の友だと信じたい気持ちと、最大の裏切りものなのか、と言う気持ちが、半々ではある。まあ、犬は、我々が思っているより、ずっと強かな動物だと言うことだろう。元は、あの誇り高い草原の覇者の狼の子孫なのだ。
 そんなことを,考えながら、ちらちらと、庭を見ている。今日は、冷え込みはなかったが、時間とともに、雲の厚みが増しているようだ。日中なって、かえって、肌寒さを感じる。今日は、もう、あの白猫は、帰って来ないのかな。
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