叩きつけるような、
風だ
唸りを上げて、
ガラス戸を揺する
いや、
寝床、ごとだ
更に、
唸りを、上げた
風は、
世界を、
揺すぶっていて
日差しは、
僅かだけど、
部屋を、
満たしているよ
それでも、
足りないのか
お前には…
お前は、
寝床のままで
吹き荒ぶ、
風を、
聞いているけど
守ってくれる、
家があるから
僅かな揺れに、
身を預けているだけ
結構な、
ご身分だな
いつも、
そんな風で
揺さぶられた、
自分が、
揺すぶろうとして
お前は、仕事に、
行かなかくて、良くなって
ずっと、
そんな風だ
だけど、
そんなで、
ほんとに良いのか
激しい言葉を、
叩きつける
もう一人の、
自分
風の唸りは、
叫んでいる
がたがたと、
ガラス戸が、
叩かかれている
でもこころは、
ちょっと、すくんだだけで
ただ耳を、
澄ませていて
軽い揺れに、
身をまかせているだけ
揺れ始めない、
もう一人の自分…