逞しくしたかった
おまえは、子どもの頃
内臓とは違うけど
悪性の扁桃腺で
身体が弱くて
ある時期迄は
体格もひ弱
それで、それが
暗い劣等感
こころに、こびりついていたね
息子たちには
スポーツ少年団などを
結構させた
これは、まあ
おまえは、分からないから
体育会系の、母親の影響
長男は、病気はしなかったし
脚が早くて、運動が得意
これも、母親似
次男は、扁桃腺が悪くて
おまえと似ていたけど
早くに手術をさせた
そして、兄より大柄
運動も、得意
二人とも、サッカーと空手
学校では、花形
地域の大会では
優勝するくらいには
まあ、これも母親似
おまえが、否定する
おまえ自身の有り様
おまえが、両親から貰った
読書をさせる環境
これは、与えない
おまえには、もう
興味がなかったから
余計な知識は、要らない
暴力も、否定しなかった
両親には、否定されていて
その頸木が
おまえの生き方を
いつも、縛っていた
もちろん、推奨しなかった
やられたら、やり返して
取り敢えず、親が
代わりに謝れば良い
息子には、怒らない
そんなだったかも知れない
ある程度の年齢になったら
本人にも、責任は取らせる
そんな感じでも、あったかな
それで、どうだったかと言えば
どうって事なかった
おまえは、一見子どもを放任
でも，意外と価値観押し付け
親の頸木には
縛っていたんだよな
でも、子どもたちは
例えば、喧嘩みたいな事は
お前よりは，ずっと慣れていた
悪ガキなりの手加減
相手に、怪我をさせないみたいな
それは、あったと思う
そうした部分のない
おまえとは違った
で、それが❓だった
なんだかなあっ
のびのび、たくましくって
そうなれって
おまえは、結局
知らず、圧を掛けていた
おまえの優柔不断とは違う
どんどん，決めるんだぞ、と
だから，決められない息子が
悩む息子が、許せなかった
優柔不断のおまえを
おまえが許せない
代わりだったかも知れない
実は、おまえも
社会に出て
塗炭の苦しみは
したのかも知れない
それが、その時その時
必ず、決めること
それを教えてくれた
息子たちも
どれ程かは、知らないけど
おまえとは、違うはずだけど
それなりに、苦しんで
それなりに、決められなくて
それなりに、追い詰めれて
でも、それなりに
決めているのだろう
そんなもんなんだよな
きっと…
