物想いに、沈んでいると
意外と、子どもの頃
嫌な思い出ばかりだな
浮かんで来て
気持ちは、どんより
嫌な先生、嫌なおとな
嫌な同級生
嫌な赤の他人
酷いことをされた
そんな思い出ばかりだな
そんなだから
他人に優しくなれない
いつもじゃないけどね
たまにね、嫌なやつとか
おまえもね、そうなれば
嫌なおまえになる
やって、やり返される
おまえが、嫌なやつで
やり返された、そんな想い出
特に、こびりつくな
ふとした、物想いなのに
嫌な、嫌な、嫌な
そんな想い出が
おまえを、いっぱいにする
そんなだからかな
おまえは、ふと
楽しいことを
まるまる、物想いする
しようとする
嫌なことが
入り込めない位にはね
家族で、公園に遊びに行ったとか
楽しい買い物をしたとか
好きなごはんを食べたり
プロスポーツの観戦とか
子どもたちの大会の応援とか
感動の映画を見たとか
舞台を観に行ったとかもある
コンサートもあった
美術展を見に行ったとか
そんなことで良い
みんな良い
行った時もあったけど
でも、行けなくても良い
思い出すだけで良い
楽しい、楽しい、楽しい
…あんまり、考えなくなった
きっと、脚が悪いせいもある
どうせ、行けないから
物想っても、仕方がない
そうなのかも知れない
でも、そうだな
空っぽでも
痛い、物想いもしないね
そうだな、多分
もう、きっと
痛い思いも、あんまり
起こらない、からかな…